『プリンセスチュチュ-卵の章-』ごまのアニメ批評日記fromアニメ討論室
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ごまの「アニメ批評日記」

『プリンセスチュチュ-卵の章-』 各話の主なスタッフデータ

更新:2002-11-10
第1話 〜 第11話第14話 〜 第21話

11.08 第11話「ラ・シルフィード」

アニメコラム集に書きました。

10.24 第10話「シンデレラ」

アニメコラム集に書きました。

10.14 第9話「黒い靴」

アニメコラム集に書きました。

10.12 第8話「戦士の泉」

アニメコラム集に書きました。

09.30 第7話「からす姫」

アニメコラム集に書きました。

09.27 第6話「夢見るオーロラ」

アニメコラム集に書きました。

09.17 第5話「火祭りの夜に」

アニメコラム集に書きました。

09.09 第4話「ジゼル」

アニメコラム集に書きました。

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08.31 第3話「プリンセスの誓い」

(ナレーション)昔々、一人の男が死にました。
お話はとぎれて、王子は心臓と一緒に、人々に向ける優しい気持ちも、勇敢に戦った思い出もなくしてしまいました。
そして町中に散らばった王子の心臓のかけらは行き場を求めて、隙間のあいた心に住み着きました。
かけらにとりつかれた人々のなかには、自分自身の物語を狂わせてしまう者もありました。

るぅとのデート中一人になったみゅうとと出会ったあひるが、変な店主のいるレストランに入る、という話。
今回は変なレストランの女性店主から「寂しさ」を取り戻しました。
前回「構図がハッキリした」と書きましたが、よくよく考えてみれば、
これはヒーローあるいはヒロインが敵と戦う、例えば「セーラームーン」と同じ構図なわけです。
これまでの作品では敵と戦うというシーンが、説得と踊りに置き換えられています。
説得で敵を「倒す」展開ではアニメとして間をもたせることができないので、
これまでは、クライマックスで「敵と戦わせざる」を得なかったのですが、
この作品においては、映像では「踊り」で間をもたせつつ「説得」で勝利します。
この試みは斬新なアイデアで非常に面白いです。
さて今回の話ですが、変な女性店主を「注文の多い料理店」的展開
(作中ではあひるが「ヘンゼルとグレーテル」を例えにだしてます)と意図的に錯覚させて
クライマックスまで引っ張るという演出は面白かったですが、
前半のるぅやふぁきあが絡むやりとりと、後半の展開との間に関連性がなく、全体的なまとまりが今ひとつでした。
前半に時間を割いた分、クライマックスまで女性店主の内面描写がなかったのも、
話の組立がおざなりに感じられる要因になってしまっていたと思います。

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08.27 第2話「心のかけら」

(ナレーション)昔々、一人の男が死にました。 男が語っていたお話は、美しく勇敢な王子が悪賢い大ガラスを退治するお話。
男が死ぬと、大ガラスと王子はお話から飛び出しました。
王子は大ガラスを封じるため、自分の心臓を取り出しましたが、
それは王子だけに与えられた禁断の力。
見事大ガラスは封じられましたが、
王子の心臓はかけらとなって飛び散って、街のあちらこちらに散らばってしまいました。
それからというものその街は、
お話と本当が混ざり合い、不思議が不思議でない世界になってしまったのでした。

月に1回クラス替え試験。みゅうとを横取りしたアリクイ美のペアとるぅ・あひるペアの対決、という話。
前回とは違うOPナレーション。毎回変わるのでしょうか。
実はこのナレーションにストーリーの重要な情報が込められているので聞き逃せません。
今回分かったのこと。まずアヒル姿の方が現実で人間姿の方が「お話」ではないか、という作品全体の不思議な構図。
今のところ見た目は過去の変身モノとさほど変わりありませんが、今後の展開にどう生かされるのかが楽しみです。
それから、あひるがバラバラとなった王子の心臓を集めていくという各回における構図。
かけらひとつ戻す毎にみゅうとは感情をひとつ取り戻していくようで、今回は「悔しさ」でした。
なんだか「どろろ」を思い出してしまいますが、構図がハッキリしたことで当面は落ち着いて見られそうです。

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08.17 第1話「あひると王子さま」

あらすじ。
主人公「あひる」は寮に住まいながらバレエの学校に通う、おっちょこちょいな女の子。
あひるには憧れの先輩がいる。その名は「みゅうと」。踊りが上手く、どこかはかなげな美少年。
しかし、みゅうとにはやはり踊りの上手な「るう」というガールフレンドがいる。
故に憧れは憧れでしかなかったのだが、ある日ふとしたことでみゅうとと言葉を交わす機会があった。
あひるには予期せぬ幸せな時間だったが、あひるのドジでみゅうとに怪我をさせてしまう。
しかもタイミング悪く現れた、みゅうとといつも一緒にいる男の子の先輩ふぁきあによって謝罪はできず終い。
後日謝りに行ったあひるの目に入ったのは、
巣立ちのカナリアを助けようとして寮の窓から落下するみゅうとだった。
思わず助けようと飛び出した瞬間、あひるの周りの世界が変貌する。
それは最近あひるが夢のなかで見た世界であった。
夢のときと同じ現れた怪しげな老人があひるに問う。
「王子さまを助けるのは誰? 思い出したかね。おまえは誰?」と。
何かを思いだしたあひるは美しいバレリーナの姿に変身する・・

原案は伊藤郁子。佐藤順一、横手美智子らが中心となって構想十年をかけたというオリジナルアニメ作品。
はじまったばかりで作品の本筋が、まだハッキリしていませんが、物語の構成要素は以下の通り。
西洋風の街を舞台にバレリーナを目指す主人公が、
憧れの先輩と一緒に踊ることの実現を夢見る、という形の恋物語。
どういうわけかあひるにはバレリーナに変身できる能力が与えられ、
変身後の「プリンセスチュチュ」は不思議な力を発揮できる、という魔法もの。
そして、みゅうとにも何か別の姿があるらしいことと、
そのみゅうととチュチュには、例えば「前世」のような因縁らしきものがあるらしいこと。

これらの構成要素によって、「あひるとみゅうと」「チュチュとみゅうと」
という同じ二人のふたつの関係が平行して描かれていくようです。

追記:大枠が今ひとつ分からなかったので上のような解説にしましたが、
二回目の鑑賞をしたところ、OP前の「絵と語り」が非常に重要であることに気づきました(すみません)。
この「絵と語り」を通して、キャラクターの配置、今後の展開、作品の大枠がよく理解できます。
それらに言及するのは今の段階では無粋なので、
ここではその「絵と語り」の内容を記しておくに留めたいと思います。

昔々、一人の男が死にました。
男の仕事は、お話を作って語ることでしたが、死には逆らえません。
男の最後のお話は、美しく勇敢な王子が、悪賢い大ガラスを退治するお話でした。
けれども、もう永遠に戦いの決着はつきません。
「こんなのは嫌だ」。大ガラスは叫びました。
「こんなのは嫌だ」。勇敢な王子も叫びました。
大ガラスはお話の中から逃げ出し、王子もそれを追いかけました。
そして王子は、自分の心臓を取り出し、禁断の力を使って大ガラスを封じたのでした。
その時・・「これはいい」。死んだはずの男がどこかから呟きました。

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更新:上記参照 作成:2002-08-18 文責:ごま
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