昔々、たいそう踊りの好きな女の子がおりました。
女の子は一度はいたら永遠に踊り続けなくてはならないという、
「赤い靴」をはいてしましました。
女の子は夜も昼もずっと踊り続けて・・おっと。
これは違うお話でした。
でも、全く違うわけではないのかもしれません。
るぅが、自分のことをプリンセスクレールと自覚する、という話。
前回までで、主要キャラの配置構造がハッキリして一段落してどうなるか、と思っていたのですが、
かけらに取り込まれた被害者キャラ、といういつも通りの展開を見せつつ、
総集編的回想シーンを盛り込みながら、プリンセスクレールのキャラを立てるという話になりました。
美術科の女の子、マレンが今回の被害者だったのですが、
話が一段落しているのと、冒頭のシルエット、そしてそのキャラクターデザインによって、
なにか重要なキャラクターかと錯覚してしまいました。
別に悪いというほどでもないのですが、上手い描き分けがあれば良かったかと。
さて本編では、猫先生に恋してるらしいヤギ子先生も新しく登場し、
いつもの「結婚してもらいます」を逆手にとったギャグ演出が前半描かれましたが、
カフェテラスの会話が、本筋のるぅやふぁきあに影響に与えるという演出が面白かったです。
今まで散々ネタをふっていた分、わざとらしさもなかったです。
るぅやふぁきあのモノローグや、マレンを見つけたときのあひるの台詞など、
全体的に説明くさい台詞が多かったのはいつもの本作らしくないと思いました。
今回のプリンセスクレールのメイクは初登場時に比べると、薄化粧のような印象。
(形の上で)カラスに取り込まれて混乱している表情を出したかったのでしょうか。
エデルは今回ふぁきあの前に姿を現して、
いつものあひるに対するのと同様に意味ありげな台詞を残して去っていきますが、
その後、実は操り人形らしいという描写が、また新たな伏線で上手く興味を引いています
昔、一人の戦士がおりました。
戦士は親友を守るために、その親友の命を奪ってしまいました。
昔、一本の剣がありました。
平和のために戦い続けたその剣は、
平和を守るためには自分を使うものを殺すしかないと気づき、
主人の命を奪ってしまいました。
そうするしかなかった戦士と剣は、
本当にそうすべきだったのか。
未だにわからないまま、さまよっているのです。
あひる、るぅ、ふぁきあ、三者三様にみゅうとに迫るなか、
ふぁきあはみゅうとの心臓を砕こうとする、という話。
ナレーションに「親友」という言葉が登場して、
前回書いたふぁきあは剣という位置づけは微妙になってきましたが、
位置関係は変わりないので様子見。
今回は、チュチュによって積極的に真実に迫ろうと変わりつつあるみゅうとに対し、
あひる、るぅ、ふぁきあの三者三様を描く静かな展開から、
クライマックスでは「チュチュVS クレール」「クレールvs ふぁきあ」「チュチュvs ふぁきあ」
と三者それぞれの対戦を描く目まぐるしい展開へ。
カット数が増えた分、動きに乏しかったように思います。
戦いの結果、「知りたいと思う心」は無事みゅうとに戻ってチュチュの勝利という形で一段落。
「クレールの自覚がまだないるぅ」「ふぁきあの身体の傷」という要素で
次回以降の興味を維持させているのは上手いと思いました。
作成:2002-10-13 文責:ごま(ラストのナレーション) 剣が突き刺したのは王子の心臓。
それとも誰かさんの心。う〜ひっひっひっあっはっはっは・・