『満月をさがして』第9話〜第18話 ごまの「アニメ批評日記」fromアニメ討論室

ごまの「アニメ批評日記」

『満月をさがして』

08.07 第18話「走れ!オーディションへ!」

アニメコラムに掲載

08.02 第17話「すれ違う二人」

アニメコラムに掲載

07.22 第16話「ライバル登場!」

シャンプーのCMオーディションにフルムーンが挑む、という話。
新人オーディションで満月に苦杯をなめさせられた若松円が
他社のタレントになりライバルとして登場。
満月に間違った道を教えたり、トイレから出られなくしたりと、
この手の作品としてはベタな展開が続きます。
フルムーンと審査員との受け答えで、
めろこの暴走が結果オーライで審査員に好印象を与えることになり、
いつものめろこの面目躍如といったところですが、いつもよりはインパクトが弱いです。
若松の姑息な手段で「好きな人の存在」を問われるクライマックスシーンでは、
英知との過去が回想されますが本編との関連性が今ひとつ。
テンポを考えても、数枚のフラッシュバック程度で良かったのではないでしょうか。
最後は、若松が共演を拒否するところで「引き」となりますが、
個人的にはボロを出して失脚するのかなと期待してました。
おそらくは悪役的なフルムーンのライバルとして今後重用されるのでしょう。

07.15 第15話「ファースト・キス!?」

ビーチイベントの仕事にやってきた満月がナンパ野郎に迫られる、という話。
やらせのナンパを撃退することで満月をだました村上が、お近づきになって一夏の恋を迫る、
というのは話としてはありがちですが、
やらせに参加した三人組は遠く離れたところで何もせず待っていて、
村上ひとり(だけ)がキス(だけ)を迫るという展開は、なんだかちぐはぐ。
現実的にはもっと際どい話になるはずで、実際ヤング誌や青年誌あたりだとそう描くのでしょうが、
ここは「りぼん」掲載の原作とした少女漫画ということなのでしょう。作り手の苦心が伺えます。
クライマックスシーンはこれまで張られていた
「タクトの満月への好意。或るいは満月のタクトへの好意」
という伏線を更にあおる演出で今後を楽しみにさせます。
作画はいつも以上に美しかった印象。
プールのシーンなどは、キャラクターのパンと止め絵で割り切ることで、
その分、要所でよく動かせていたと思います。

07.08 第14話「がんばれ!代理マネージャー」

フルムーンのマネージャー大重が入院、急遽やってきた代理マネージャー秋葉による騒動、という話。
ドジで抜けてて結果が伴わない、熱血漢のがんばり屋という人物造形で一騒動作ったのですが、
その秋葉の抜け具合が尋常ではない、というか荒唐無稽で、
同情したり、頑張れと心でエールを送るよりも先に「うっとおしい」
という不快感の方がどうしても先にきてしまいます。
あのドジっぷりでマネージャー職に採用される方がおかしいと思うのが普通だからです。
要するに、リアリティのある失敗の連続と、採用されてしかるべきスキル
の両立を上手く描くことが難しいので最初から本作のような、
荒唐無稽な失敗の数々で済ませてストーリーを先に進めてしまおうということでしょう。
これでは「手抜き」とハッキリ言われても仕方がないと思います。
今回は、これまで好調だった本作における珍しいハズレ話でした。

06.30 第13話「ちっちゃなコンサート」

ミニコンサートに訪れた養護施設にいた子供に自分の過去を見る、という話。
問題の二人のうちの一人を引き取る予定だった里親が、
二人とも引き取ることにすると宣言するラストはご都合主義で逆に感動が削がれました。
むしろ満月同様、再会を信じて別れるという描写の方が良かったと思います。
タクト・めろこの活躍がなかったのが今ひとつの要因ではありましたが、
自分に嫌がらせをする大樹のことをどこまでも気づかう満月の描写はみどころになっていました。

06.24 第12話「ねぎラーメンと聖者の石」

行き倒れの老人が残した「聖者の石」による結界でタクトやめろこが家に入れない、という話。
正面突破→電話→紙飛行機による手紙→お手伝いを脅す→若王子に頼む
・・と、タクトたちの作戦実行の数々が見所。
電話には「ファン(?)からの無言電話」、紙飛行機はめろこの描いた絵の裏、
とネタがふってあるのが面白さを引き立たせてました。
行き倒れの老人の登場が唐突だったというのはマイナス点。
「聖者の石」が漬け物石に変わっていた、というのはなくても良かったと思うので、
その分、唐突だった老人登場の理由づけに使った方が話にまとまりがついたのではないでしょうか。

06.19 第11話「危険なレンズ」

フルムーンの正体を暴こうとフリーカメラマンにつけねらわれる、という話。
「ぴえろ」の変身シリーズでも見られた話で、いわばこの設定での定番。
地下道やデパートなど、それぞれのピンチでどう切り抜けるかが見所。
面白かったですけど、満月の姿にフルムーンとの関係を疑われるところまで
過去の作品と同じというのは、ややマイナス。
鞄が共通するところを強調するとか、もう一工夫欲しかったです。

06.11 第10話「芸能界の掟!?」

前半の展開がどれもこれも嘘っぽかったです。
挨拶に躊躇したところまではまだしも、
その後の「七五三発言」「カメラやレーザーにおののく」には
いくらなんでもそれはないでしょう、と思いました。
煙草吸ってるアイドルグループらしき女性たちが聞こえるように
陰口たたいてるのも嘘っぽい。
見所は満月と昆巻の一騎打ち(?)でしょうか。
昆巻の回想シーンに歌をかぶせるところは楽しめました。
今回はめろこ暴走不発で残念。
最初のシーンでわざわざぬいぐるみ化してケンカしてるところがかわいらしくて笑えました。

06.04 第9話「聞いてほしいのに」

主治医の若王子先生に自分の歌を聴いてもらえなくて満月が落ち込むという話。
前回もそうだったけど、少し自意識過剰では。好みだってありますからね、人には。
そんな中で、タクトが生前ミュージシャンだったり、
死んだ父も音楽関係者だったとか、結構重要な要素が散りばめられていて
今後の展開における物語の深みを予感させられました。
今回もめろこパワー炸裂でコメディ部分も満足。

( 文責:ごま )