アニメコラム「超GALS! 寿蘭」2

アニメコラム集「超GALS!寿蘭」2

各話

第31話 ウェルカム ウキウキ→開店!パームツリー
第32話 蘭ぴょん イライラ→新たなライバル?!
第33話 カスミ ムカムカ→リベンジ大作戦!
第34話 綾っぺ ウルウル→乙幡病
第35話 恋愛予報 モヤモヤ→乙幡 のち片瀬?!
第36話 温泉 ビバビバ→北の湯けむりギャル事件
第37話 秘密 バレバレ→マミリンの危機
第38話 ココロ ジンジン→乙幡の言葉
第39話 聖夜 リンリン→恋の非常ベル
第40話 蘭ぴょん クラクラ→沙夜になる?!
第41話 渋谷戦士 ナゾナゾ→マルキュームーン
第42話 泰三 ノリノリ→警官養成プロジェクト
第43話 純情 モジモジ→理恵の恋バナ
第44話 殉職 シクシク→お台場シャーク最後の日!
第45話 恋模様 イロイロ→バレンタインデー
第47話 カスミ ポカポカ→憧れのコート
第48話 ギャルバトル ガンガン→マミリン破局!?
第49話 傷心 ヒリヒリ→美由の帰る場所
第50話 恋の疑惑 ザワザワ→冷たい春風

第35話「恋愛予報 モヤモヤ→乙幡 のち片瀬?!」

放映日2001年11月25日

乙幡との気持ちのすれ違いを夢にまでみて悩む綾。
その綾に、綾を思う片瀬が積極的にプッシュを開始。
一方、蘭はテニス部に頼まれて大会に出場。
そうこうしてるうちに片瀬は綾への告白までこぎつけた・・。

今回のメインは綾の恋愛話。
いい加減見てる方としては少しうっとおしくなってきたところなので、
片瀬の方に綾の気持ちが揺れ動く展開で引きつけられました。
BGMを使ったクライマックスの盛り上げ方も
「ドラマっぽい」ともいえますが、よくできていたと思います。
乙幡が綾の携帯に連絡を入れるカットが伏線ぽくて
今後の展開にも期待がもてました。

結局、蘭のテニス大会出場は綾とは絡まなかったのですが、
対戦相手がマミリンだったことでの面白さがありましたし、
「裕也に素性をまだ知られたくない」という深い理由があって
マミリンが変装していたことを説明する描写も
今後の伏線として期待をもたせてくれて良かったと思います。

第36話「温泉 ビバビバ→北の湯けむりギャル事件」

放映日2001年12月2日

以前上京し、蘭の一番弟子のお墨付きをもらっていた小峰真希から
「実家が経営する温泉旅館に遊びに来て欲しい」という手紙が来た。
蘭を含め定員4人ということで抽選の結果、
沙夜と匡人の中坊デカコンビと、タツキチの弟・ナオキチの3人が同行することに。
行ってみると村をあげての大歓迎にあう蘭。
誘いの目的はちょっとした村おこしだった。
温泉を楽しむ蘭たちだったが、その時事件が次々発生し疑われる蘭。
なんと偶然「お台場COP」工藤刑事役の松田U作もきていて・・

蘭を騙った犯人が、 蘭をおとしめるために次々に度を超えたイタズラをする、
というのが本線のお話で、それ自体も
「思いを寄せる人が、自分の認識以上に変わっていくことに耐えられなくなって」
という動機の設定が、成長期の少年少女という感じで良かったです
(イタズラはちょっとやりすぎかな、とは思いましたが)。

これだけでも今回のお話は成立するところに
松田U作や本物の泥棒を絡ませたのがさらなる工夫で
本物の泥棒騒ぎで少年の犯行をうやむやにする(ちょっとあざといですが)
という目的以上に、話により面白さを増していたと思います。

どちらかというと番外編っぽいお話ではありましたが、
ネタがてんこ盛り(「なんじゃこりゃあ?!」「ダブル厚底ブーメラン」などなど)で、
かつ全体的に良くまとまっていたので満足です。
ここ何回か綾からみでヘビーなお話が続いていたことの
気分転換的な意味でも良かったと思います。

他には蘭の人気に形無しの松田U作(「この分じゃそろそろ殉職か・・」)や、
地方との番組時間帯の差異で「お台場COP」を
2回見ることに喜ぶ中坊デカコンビのところが笑えました。

第37話「秘密 バレバレ→マミリンの危機」

放映日2001年12月9日

街を歩いてた裕也は、福引きで「そばめし十年分」を当てた蘭と出会う。
その時たまたまその場にやってきたマミリンと二人は鉢合わせするが、
そのマミリンの姿、乗っていた車は裕福なお嬢様のものであった。
マミリンは過去の経験から自分が裕福だということを隠していたのだ。
慌ててその場を立ち去るマミリンだが、
蘭たちが後をついてきて・・。 今回はマミリン(と裕也)のお話。
お嬢様であることを裕也にバレたくないというのは、
「第20話マミリン メロメロ→初恋の人」で、
ギャルであることを初恋の人にバレたくないのとは逆の設定。

今回のようなお金持ちの屋敷が舞台になるのは、
漫画やアニメでは腐るほど描かれているので、
それが荒唐無稽なのと合わせて却って面白くなくなる面があります。
しかし、その点はスタッフも分かっているのか、
屋敷案内のところを台詞なしのBGMだけでさらっと流したり、
「慰安旅行で誰もいない」という舞台設定、
などの工夫で見せてくれました。

特に閉じこめられた蘭たちが外にいる執事にゼスチャーで
助けを求めるところが面白かったです。
最後のオチの前フリにもなってましたし。

あとは導入部。
「そばめし10年分」で何がはじまるのかと思えば、
マミリンの家にたどり着くためだったとは。
信号待ちのところで先が読めはしましたが、
なかなか面白い仕掛けでした。

マミリン自身の描写は
裕也のマジモードが今ひとつで、
まあこんなもんという感じでした。

第38話「ココロ ジンジン→乙幡の言葉」

放映日2001年12月9日

蘭・美由・綾はお揃いのネームプレートを買った。
あらためて蘭たちとの友情を感じる綾。
だが次の渋谷の待ち合わせでは、片瀬の誘いを優先し蘭たちにドタキャンする。
その後、期末試験の勉強をする綾と片瀬だが、
片瀬は綾のネームプレートをしきりに気にしていた・・。
一方、宿直中の中西先生は「幽霊を見た」といって蘭に助けを求めるが・・。

本線は綾と片瀬の関係の行方で、
中西先生の幽霊騒ぎがどう関係してくるのか見物だったのですが、
幽霊を探していたら偶然「不正をする片瀬を発見」というまとめ方が見事でした。
片瀬が不正をする理由も前半に伏線が張ってあり、
納得のいく展開だったと思います。
あまり説教くさくしないですっきりまとめていたのも好感がもてました。
次回予告ではあんまり期待してなかったのですが、
なかなか面白かったです。
欲をいえば「厚底ブーメラン」が見たかったかな(笑)

ただ今回は絵的にちょっと難がありました。
渋谷駅のシーン以降の綾のアップが
大きい目と陰影を強調した顔になっているところや、
いつもと違うSDの描き方など、
異質なところが気になって仕方ありませんでした。
特に今回の綾のアップはSDとの切り替えですごく違和感を感じました。

それにしても今回の片瀬の役回りは、
作る側からの視点だと「用済みになった片瀬は悪人に仕立ててポイっ」って感じですね。
もともと観る側に好かれるキャラではなかったけど、
これじゃあんまりなような気も(^_^;)

( 更新:2001年12月22日 文責:ごま )