アニメコラム「FF:U」5

アニメコラム集「FF:U」5

各話

第5話 シド
第6話 氣現術
第7話 地下鉄
第8話 ソイル
第9話 オスカー
第10話 屋敷
第11話 シエル
第12話 フングス
第13話 メテオ
第14話 オメガ
第15話 ジェーン
第16話 気現獣
第17話 カエル ちっちゃなだいぼうけん
第18話 魔道士 きりとくものたいけつ
第19話 アイ クリアとのであい
第20話 ユウ ガウディウムのひみつ
第21話 サボテン さまよえるうみ
第22話 モーグリ なつかしいおもいで
第23話 テロス とびみずをめざして

第21話「サボテン さまよえるうみ」

放映日2002年2月26日

潜航艇ジェーンには不向きな砂漠の中をさまよう。
アイはお菓子を出そうとポシェポケの口を開くが、
出てきたのはサボテン状の生き物サボテンダーだった。
艇内を走り回るサボテンダーを追いかけていくうち
外の砂漠に出たアイ・ユウ・リサたちは無数のサボテンダーたちに遭遇。
彼らは「さまよえるうみ」に生きる場所を奪われたのだという。

不思議な生き物が艇内を走り回るという構成は第17話と同じ。
今回も艇内にいるメインの乗組員全てに出会いその反応を見せていますが、
今回はこれといった見所がなかったように思います。
ポシェポケからの出現というのも「海パズル」とは無関係で唐突。
主砲の「吹き矢」もいい加減飽きてきた感があり、
そろそろ新しいギミックが欲しいところです。

今回一番気になったのは冒頭のオメガの台詞。
「ゲームをクリアできれば最終的に脱出できる、というのは嘘」
というその台詞が、打ち切りによる路線変更の匂いを感じさせられ
のっけから見ている気分が萎えてしまいました
(打ち切りはあくまで噂だと信じたいのですが)。

主砲→リサの気幻術→シドの秘密兵器→風の魔銃→サボテンダー
という一連の攻撃は説明臭いところもありましたが、
テンポよくまとまっていてそこそこ楽しめました。

第22話「モーグリ なつかしいおもいで」

放映日2002年3月5日

ピンチを脱出した潜航艇は穏やかな波の岸に着水した。
水辺には何故か、アイ・ユウをはじめ故郷の違う一行すべてが 懐かしさを感じる不思議な光景「ノスタル横丁」が展開されていた。
みな童心に返っていき、一行は「ノスタルジー漬け」状態になってしまう。
救いを求めるアイ・ユウはノスタル横丁にいるモーグリを発見。
彼は「その元凶はあれだ」と電波を発する怪しげな塔を指す。

潜航艇の乗員の出自がバラバラだから捻りだしたのか、
或るいは「ノスタル電波(?)」というアイデアが先にあったのか、
それは分からないですけど、
どこが故郷であっても電波によってノスタルジーを思い起こさせる
「ノスタル横丁」という設定が面白いです。
アイ・ユウ・リサ・風などが居候しているという設定が
これまでで一番生かされた話になりました。
それぞれのノスタルジーに浸る姿が楽しめました。
個人的にはどこまでいっても真面目でおかしい
リサの姿に大受けしました。

思い出の少ないアイ・ユウ・ファンゴは電波に侵されにくい、
というのも予想しやすいながらも自然な展開でしたし、
風が侵されにくいのは記憶がないからというのは
上手いと思いました。

モーグリのいでたちを風の姿に似せることで
見た瞬間に風と関係していることを分からせたのは工夫。
片方だけのゴーグルとペインティング(?)という風の特徴が生かされた形となりました。
ただ、あまりにもモーグリに特徴がつきすぎて、
ゲームを知ってる人などは特に評価が分かれるのではないでしょうか。

あと、見逃してはいけないのがラストの潜航艇発進シーン。
リアルで美しい「水の描写」におけるクオリティの高さは
「青の6号」のGONZOならではというところでしょうか。

風が魔銃を撃つ瞬間にモーグリが叫んだ「行け!破壊神」
という台詞は今後の伏線でしょうか。

第23話「テロス とびみずをめざして」

放映日2002年3月12日

海パズルの海を飛び出した潜航艇はとある島に到着。
島の仕立屋ボルボルの出会った一行は話を聞いた。
そこは念願のテロスだった。
シドの指揮で「飛び水」を回収するコモディーンだが、
そこへピストが現れる。海パズルから脱出するのは許さないというのだ。
「風」が魔銃で応戦するが、ピストは既に対策を立てていた。
ピストを攻撃するはずの召喚獣が暴走し逆にピンチに陥る・・。

海パズルからの脱出を阻止しにやってきた
ピストとコモディーンの対決。
特に、ピストの策略によって暴走した召喚獣ギガフェニックスが、
「飛び水」を燃やし続け、やがて「飛び水」を燃やし尽くしてしまうと、
一行は海パズルから永遠に出られなくなるという緊張感のなかでの、
ギガフェニックスとの攻防がみどころ。
最大のピンチ、というところに「雲」が割り込んできて
そのピンチを脱出するというところまでの流れるような展開が楽しめました。

以前もありましたが、
リサが気現獣を放つところで「私の命に変えて」と言わせるのは、
相変わらず命の扱いの軽はずみな印象しか受けず、興ざめでした。

( 更新:2002年3月29日 文責:ごま )