前半は、喫茶店のアイスコーヒーに「氷で水増し」と母たちがケチをつける、という話。
後半は、服についているタグを「肌触りが悪い」といって次々切り落とす、という話。
表題のネタに、前半では「母入浴後の浴槽のようだ」と一人ほくそえむユズヒコ、
後半では、タグでは飽きたらず蛍光灯・パーカー・水着のひもまで切り落とす母、というネタをオリジナルで追加。
水着のひも(しかも他人の)はリアリティという点で過剰な演出ではありましたが、
それぞれのネタは上手くくっつけた感じで面白かったです。
喫茶店の雰囲気の違いを映像や音でキッチリ表現していたのもアニメならではの工夫だったと思います。
ただネタとネタ、元ネタと新ネタのつなぎにメリハリがなく、垂れ流しているだけという印象も受けました。
前半は、母が作法やマナーに慣れてないフランス料理店に行く、という話。
三角いうところの「似てる料理大会」という展開が面白かったです。
母のはデフォルメされてますが、本来楽しむべきところから大きく逸脱してホストが困惑する
という展開はすごく共感できて苦笑い半分です。
三角役の山口奈々は超のつくベテラン俳優ですが、上品さの表現が狙い通りのキャスティングでした。
後半は、一家に一台しかないクーラーの増設をめぐる母と子のやりとり、という話。
母の苦肉のアイデアというところまでは、
みかんとユズヒコの要望を親にありがちなこじつけでかわす母の描写で楽しめましたが、
急に電気が止まり、灯りも消えて、何事かと母の失態を思わず予感させるにも関わらず、
実は単なる停電で外に出た一家が昔の夏の様子を思い浮かべるという展開は期待はずれ。
前半は、日常のちょっとした「とっさの行動」について、母が自らを熱く語る、という話。
パッと見、母が変というより引き合いに出されるみかんが、母の言う通りやたらだらしなく見えます。
ここのところは何か一工夫あればなお良かったと思います。
本編では、「象に追いかけられること」や「火事になったこと」を実際に想像して力を出せ、
という母の無茶な発言ぶりもさることながら、
硬い瓶詰めのフタを開けようと頑張るみかんの動きや、
「こりゃ開(あ)かん。捨てなさい」という父の投げやりな態度の演技が面白いです。
後半は、あたしンちの変わった食事事情について、という話。
母のうっかりの末に出来た「しじみカレー」をネタに、
学校でそのことがバレて恥をかくことを回避したユズヒコと、
導入部の「煮干しみそ汁」同様、うっかりバラしてしまい恥をかいてしまったみかん
という対比が上手く描かれてます。
「小さくセーフ」するユズやソファーに突っ伏すみかんなど、
動きの方でも、面白さの演出に貢献していました。
今回、作画・演出面両方出来が良く、「リニューアル」以降はじめて大満足した話でした。
前半は、体重の増加を気にした母が断食ダイエットに挑む、という話。
後半は、みかんが新聞のインタビューを受ける、という話。
元ネタ1本にボリュームをつける、というのが最近感じる演出傾向。
今回はそれが上手くいっていたように思います。
ジョギングを父に変質者と思われたり、インタビューを前に家族で話し合ったりと。
今回一番面白かったのは後半で、ユズヒコの「インタビューはお小遣いのことでは」の発言をうけた、
母の何故か怒りながらのみかんにクギを指す描写。
みかんの瞳に写るくちばしで吠える母が最高でした。
ところで、後半の話のインタビューシーンは、
みかんが軽薄ではない真っ当な若者かと思いきや、実は母譲りの個性(?)を見せるというネタでした。
ウエストがゴムになってるスカートという描写は、アニメならではのもので面白かったですが、
みかんの発言に記者がその場を取り繕おうとするところが、
自分の思うとおりに話を誘導しようとするマスコミ関係者の実態を見聞きしていると、
そっちの方に意識がいってしまって素直に楽しめないところがありました。
オマケの「母の包丁さばき」は久々に笑える出来になっていました。
前半は、高校の合宿費用を稼ぐため、みかんがスーパーの試食のバイトをする、という話。
等身を下げたデフォルメキャラで「小学生と間違われる」というネタはどうなのでしょう。
やるならみかんの身長を分かりやすくした方が良かったのではないでしょうか。
展開の方は、スーパーに母が現れて、みかんがはじけそうというところで終わり。
結局何を見せたかったのかよく分かりませんでした。
後半は、母の語彙の少なさが、やがてとんでもない事態に、という話。
こちらは何といってもネタの面白さにつきます。
ミレニアムで「巨大ステーキ」が出てくるとは予想できませんでした。
前半は、捨てるつもりの靴下をうっかり洗わない為の「貼り紙」というアイデアがエスカレートする話。
後半は、仲間で食べる納豆の扱いにケチをつけるユズヒコを描く話。
監督が替わって様相が明らかに変わった、という印象が強くなった回です。
「・・・」による場面転換がほとんどなくなり、前後半それぞれがストーリー仕立てになった感じ。
画面構成も余白がなくなり、色使いも濃くなったような気がします。
開始当初は「・・・」が多用しすぎで苦し紛れという感はありましたが、
今に至ると、アクセントとしての効果は確かにあったのだと思います。
「・・・」が無くなったことでクオリティが上がると反射的に思ってしまいそうなところですが、
どうも見ていてあまりその印象がなく。却って間延びしているように思えます。今回においてはユズの奉行姿など。
この辺は、一度時間をとって検証してみたいです。
前半は、弁当のおはしを忘れたみかんが、はしを貸してくれるという友達を待ちきれず・・という話。
特に原作以上の工夫は感じられませんでしたが、ネタ自体の面白さで通したという印象。
後半は、センスのない床屋や母のにわか床屋に苦しめられるユズヒコという話。
変な髪型にも笑ってしまいましたが(昔ながらの床屋さんってセンスが(?)なんですよねホントに)、
床屋で髪を湿らすときや、
散髪後の髪型が嫌でくしゃくしゃにするときの髪の動きが面白かったです。
ところで監督・大地丙太郎は降板したらしいですね。この先ちょっと心配。
「母、アジアンリゾート」。
全体的に面白かったですけど、家具を移動するところは間延びしてた印象(辛い?)。
父が見ていたインフォマーシャルがリアリティばっちりで笑えます。
どうでもいいところもキッチリやると面白さが増すという好例。
「吉岡、こつン」。
みかんがその場を取り繕う、というか見栄を張ってドツボにはまるところが、
共感できて笑えました。「あたし弱っ!」という心の台詞がサイコー。
ファミレスで、楽しく料理を分け合う友達の後ろでみかんがちっちゃくコーヒー飲んでる
絵コンテも良かったです。
おまけは、最近ホントに「ただのおまけ」と化している感がありましたが、
最後のクイズは意表をつかれて爆笑しました(「ポンキッキ」を思い出しますね)。