全話の評価 ★★★★
倒産失業中である仕事一筋三十年の男堂本が、病気の妻に代わって慣れない弁当屋のパートに挑む、という話。 (→公式のあらすじ)
原作は高橋留美子。「ビッグコミックオリジナル」掲載の短編漫画のアニメ化。
本作の映像では他の同氏原作のアニメ同様、人物のデフォルメを使うことなく、原作に忠実な絵柄で終始します。
これは原作キャラの絵柄自体がコメディ演出の際のデフォルメ顔を有しているからでもあります。
受け手としては原作をそのまま機械的にアニメ化していると解釈してしてしまいそうになりますが、
よく見るとアニメならではの演出が多数なされていることに気づきます。
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脚本:中瀬理香 絵コンテ・演出:喜多幡徹 作画監督:とみながまり
全話の評価★★★
南陽学院を牛耳る袁術から下った勅(命令)により、主人公・孫策伯符に闘士が次々と襲いかかる、という話。 (→公式のあらすじ)
原作は塩崎雄二。「月刊ComicGUM(ワニブックス刊)」連載中の漫画のアニメ化作品。
「番長モノ」とでもいうのでしょうか、学院の覇権をかけて肉弾戦(ケンカ)を繰り広げるという物語である模様。
中国の歴史書「三国志」に登場する武人の魂を受け継いでいるという要素を盛り込んではいるものの、
今のところは単なる「番長モノ」との差異はなく、今後に注目といったところ。
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脚本:吉岡たかを 絵コンテ:渡部高志 演出:秋田谷典昭 作画監督:矢上孝一
全話の評価★★★
ドッコイダーこと桜咲鈴雄がお目付役の小鈴に報酬の上乗せを迫る、という話。(→公式のあらすじ)
阿智太郎原作のライトノベル(メディアワークス刊)のアニメ化という本作ですが、
結論から言って全編アニメ作品としての評価は及第点以下。
現在第6話まで視聴済みですが、本話数が本作の不出来を示すその象徴的な一本かと思い、ここで取り上げてみました。
パワードスーツの発注を巡って主人公サイドの玩具メーカーが軍事企業と対抗、
クライアントが差し向ける宇宙犯罪人とは互いに正体を知らぬまま一軒のアパートで共に暮らす、
というのが基本設定。目新しさはさほどでも無いですが、作り方次第で十分盛り上がれそうな設定ではあります。
そして、作画監督が原画を担当した今話数をはじめ各話、作画は丁寧な作り。
なのに完成品はギャグの寒さばかりが際立つものになっています。
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脚本:佐藤和治 絵コンテ・演出:井之川慎太郎 作画監督:東出太
全話の評価★★★★☆
マドカの別荘に招待された蛮と銀次が、その道中、以前散々な目にあわされた猿一味に再び襲われる、という話。(→公式のあらすじ)
第26話「湯けむり温泉奪還紀行!?」の続編的エピソードで、話自体は単純なお笑い話。
しかし露天風呂で夏実に裸を見られて萎縮する蛮達の間抜けな後ろ姿や、
士度がマドカ特製弁当を口にしたときの「さよ〜なら〜(花畑で手を振るマドカ)」のカットなど、
笑いのセンスを利かせた演出・作画が絶妙。すごく楽しめる一本でした。
なんといっても強奪した夏実特製の弁当をお上品に食する猿の映像が最高。
尺が短いのが勿体ないと感じる程でした(あと2〜3秒引っ張っても良かったと思います)。
蛮達がマドカ製の弁当について遠回しに士度に忠告するところや、マドカの料理下手を間接的に指した「味見しねえクチだな」など、
台詞のセンスが良かったのも面白くしている要因でした。
以上とても面白かったので、弁当を解説する夏実の長台詞が棒読み口調なのはご愛敬ということにしましょう。
脚本:こじままさお 絵コンテ:小島正士 演出:吉田俊司 作画監督:森下昇悟