アニメコラム「コメットさん☆」3 ナビゲーション部分を読み飛ばす

アニメコラム集「コメットさん☆」3

各話

第31話 マネビトさんがいっぱい
第32話 ノコシタオバケがやってくる
第33話 時には女王のように
第34話 星の絆
第35話 雪のダンス
第36話 みんなの王子様
第37話 いたずらキューピト
第38話 キモチの遭難
第39話 サンタビトになりたい
第40話 輝きをなくしたケースケ
第41話 タンバリン星国の誰かさん
第42話 さよならの仕方
第43話 瞳に写る輝き

第39話「サンタビトになりたい」

放映日2001年12月23日

今瞬がメテオさんに作った曲が
実はコメットさんのためだったと告白され困惑するコメットさん。
そうとは知らないメテオさんはクリスマスにライブとディナーといって盛り上がる。
だがライブの途中で真相を知らされたメテオさんは
食事会の相手をコメットさんに変わろうとするが、
コメットさんは更に困惑してその場を逃げ去ってしまう・・

意中でない今瞬に告白めいたことを言われるも、
うまく立ち回ることができずに悩むコメットさんと、
身勝手な今瞬に振り回され傷つくも、
その今瞬のためにコメットとのディナーをセッティングしようとしたり、
コメットが来ないとなるや今瞬を一人にさせないために
ディナーに出向くメテオさんが対照的で面白い構成でした。

コメットさんが縦横無尽に動き今瞬と会うのではなく、
メテオさんが気丈に振る舞い今瞬のディナーに出向くところは、
話を単純に終わらせないという感じで、
キャラの働きと話の構成を上手くかみ合わせている
「コメットさん☆」の良さの一端がかいま見えていると思いました。

今回も今瞬は許せませんね。
気丈に、そして大人に振る舞うメテオさんに対して今瞬のあの態度!
「メテオさんにも(曲を)作らなくちゃ」って何? 「も」って!
「作らなくちゃ」って義務なんかい!
もっと言い方ってもんがあるでしょう。
「今度はあなたの曲を作りたい」くらい言えんのかい!(怒) はぁはぁ
あ、つい怒りで我を忘れてしまいました(^_^;)

第40話「輝きをなくしたケースケ」

放映日2002年1月6日

ケースケが突然オーストラリアから帰ってきた。
ライフセーバーの試験が上手くいかなかったらしい。
「輝き」を失っているケースケをコメットさんや藤吉家の人達が励まそうとするが、
ケースケは反応しない。
それどころか大好きだったはずの海にすら興味を失っている・・?
別人のようなケースケに、コメットさんは「何だか変」と気づき始める・・

様子が変なケースケを視聴者の視点からどうとらえていいのか分かりにくかったです。
コメットさんの視点だと、
ケースケを気づかっているうちに、その様子がどこか変だということを疑いはじめ、
やがてケースケだと思っていたのが別人らしいと確信するのですが、
視聴者側には、前回のラストシーンの時点から
背後に「月人(つきびと)さん」が見え隠れしていて
変だということが既に分かっています。
それが「別人」なのか「ただ元気のないケースケ」なのか、
即ちコメットさんの視点で見せようとしてるのか
それとも「別人」だと折り込み済みで見せようとしてるのか、
ハッキリせずとまどいながら見てしまいました。

コメットさんに助けを求められた時やその後助けやってきたときのメテオさんの態度も
いつもの「コメットさん」らしさとは違う感じで、
全体的にも、これまでの自由な条件下で作り上げた完成度の高さが感じられず、
なんだか本筋を進めるための予定調和っぽい無理矢理な印象を受けました。

第41話「タンバリン星国の誰かさん」

放映日2002年1月13日

ケースケの姿形をした男の子がタンバリン星国の人であることを見抜いたコメットさん。
輝きのない彼のためにこれまでに見つけた輝きをもつ人達を見せてまわるが、
彼は興味がないようす。そのだらしなさにコメットさんは遂に彼を突き放す。
スピカおばさんの元に泣きついたコメットさんは、
「彼はやきもちを焼いたのでは?」といわれ、
男の子の気持ちで彼と向き合おうとしますが・・。

前半の輝きをもつ人達を案内するとことは、
説明的かつ連続だったので、だらだらした感があり、
お話を無理矢理まとめようとする印象を受けました。
間に藤吉家など別のカットをはさんで進行させれば
だらだら感もなく、よくなったと思います。

冒頭のお父さんと偽ケースケの「男同士の話し合い」が、
後半、男の子(の姿)に変身しようとする
コメットさんの伏線になっていたのは良かったです。
冒頭の「男同士の話し合い」も展開的に自然でしたし、
ケースケだと思って説教しているお父さんの言葉が、
実は王子様だった偽ケースケの説教として機能してるところも上手くできてます。

第42話「さよならの仕方」

放映日2002年1月20日

偽ケースケを演じていたタンバリン星国の彼は、実はタンバリン星国の王子だった。
タンバリン星国は既に王子の身柄をおさえていて、王子は一度星国に帰っていながら、
コメットさんたちの「輝き」に触れさせられるために再度地球にきていたのだった。
その彼が星国に帰ることになり、
それは同時にコメットやメテオも星国に帰らねばならないことを意味していた。
コメットはまだ地球にいたいとヒゲノシタからの連絡を無視。
一方メテオさんは星国に帰るために今瞬との想い出を作ろうとする。
対照的な行動をとる二人だが・・。

今瞬との想い出を強引に作ろうとするメテオさん。
かなり時間を費やしましたが、
前回の「輝きめぐり」と違いメテオさんはコメットさんの影、
というかもう一人の主役といえる存在なので楽しく見ることができました。
そして、その想い出の記録は別れを告げることになる片岡夫婦のためだったという真相。
同時に「トライアングル星雲の未来のために帰還する」
というメテオさんの決意が明かされるという展開。
ちょっと意表をつくこれらの展開や、
これによって星国への執着よりケースケたちがいる地球に残ることを今は選ぼうとする コメットさんの思いや行動が
対照的に上手く浮かび上がっていました。

ちょっとしたところでは、
前回、偽ケースケ(メテオさんはタンバリン星国の諜報部員だと思っている)と
遭遇するところや、今回の冒頭のシーンなどもそうでしたが、
自分が(コメットさんを差し置いて)王女さまになると信じて疑わないところに
メテオさんらしいいい味が出ていました。

ただ、前回もそうでしたが、
クライマックスに向けての展開がいかにも急で、半ば無理矢理な感は否めません。
第34話の「ラバボーの裁判」あたりが伏線にはなっているものの、
終盤の回でもう少し王子がらみのネタを含ませて、
本筋をゆっくり展開させて欲しかったと思います。

第43話「瞳に写る輝き」

放映日2002年1月27日

星国に帰らなければならなくなったコメットさんとメテオさんは、
それぞれの「家族」や友だちに別れを告げていく。
コメットさんを乗せた列車はタンバリン星国に直行。
そこではお妃候補がコメットさん、メテオさんのどちらかにするかの
発表会が執り行われることに。
そこで王子の口から出た言葉は
「自分には選ぶ資格がない。二人に選んで欲しい」
そこでコメットさんとメテオさんは・・。

やはり急転直下の最終回という感が否めませんでした。
思わぬ予定変更があったのでしょうか。
一応前回とあわせて2話分でまとまりをつけようとはしていますが、
「王子が地球で修行。コメットさんとメテオさんも再び地球へ」
というラストに持っていくために、
お妃候補決定というクライマックスシーンでは、
メテオさんがストーリーの鍵を握る(先に降りる)というおかしな展開を見せています。
本来ならコメットさんが早々に退散して、
お妃候補がメテオさんと匂わせるような展開が本筋だったのでは。

最後の最後は、とにもかくにも地球に帰る結果となったことで、
素直で自由なコメットさんらしさと、
「瞬さまの記憶を消すんじゃなかった」悔しがるメテオさんらしさ
というオチがついたのは救いでしょうか。

( 更新:2002年2月14日 文責:ごま )