第一回 |
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ハレ | なんか用? おじさん。俺これから学校なんだけど。 |
アシオ | おおありや。ちょー自分相談に乗ったってーな。 何年かぶりに古い知り合いに会うんやけど、 普通にあってもおもろないやん。 |
ハレ | はぁ。「おもろない」ですか。 |
アシオ | そこでや。相手を驚かす、ええ案ないかなって思って。 |
ハレ | はぁ。はは(愛想笑い)。 (怪しい・・なんだこの初対面でのなれなれしさは。しかもなんだこの相談って。 なんかありそうな気配が漂ってんなー。見たところ肌白いし、この辺の人じゃないよなー 都会から来たのかなぁ。だとしたら、古い友人って・・) |
ハレ、クライヴの姿を想像 |
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ハレ | (あいつか・・。まあ「類は友を呼ぶ」っていうし、 あいつの知り合いに変な人がいても不思議はないよなー。 でも関わり合いになりたくないなー) |
アシオ | でや? なんかないか? |
ハレ | え、あの、俺はちょっと、そういうの思いつかなくて。 |
アシオ | そんなん言わんと。 |
アシオ、ハレの腕をつかむ。 |
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アシオ | なんかあるやろ。なんか。 |
ハレ | はは。はははは(苦笑) |
ベル | やめなさい。 |
ハレ | はっ! |
ハレ、振り返る。 |
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ベル | アシオ。あなたが怪しいから彼が怯えているのよ。 |
ハレ | (つぶやき)常夏のジャングルでコート? ブーツ? 怪しいこの人も。 |
ベル | だったら、顔を隠さず好青年らしくしゃべりなさい。 |
アシオ | んなことないやん。100%好青年やっちゅうねん。 |
ベル、アシオのかぶってる帽子を叩き落とす。 |
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アシオ | んもう、先輩は・・ |
アシオ、顔を上げる。 ハレ、思わず木の陰に隠れる。 |
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ハレ | おっちゃん、目こわ。 |
ベル | だから顔だすなって言ったのよ。 |
アシオ | 先輩、さっきと言うてることちゃうやん。 |
ベル | うるさいわね。あんたの顔って子供受けと動物受けしないんだから。 驚かしてごめんなさいねボク。顔は見ての通りだけど、この人本当はいい人なの。 怪しくないから安心して |
ベル、ハレを手招き。 |
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ハレ | (「いい人」って言われても、怪しい人間に限ってそういうこと言うんじゃないかぁ・・) |
アシオ | せやせや。ええ人やでぇ。仲良うしようや。 |
ハレ | (にらんでる。めっちゃにらんでるよ〜) グゥ、ちょ(っと)グゥ。 |
ハレ、グゥを呼び寄せる |
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グゥ | はぁ? |
ハレ | ちょっとちょっとグゥ。なんとかしてよー。 あの人の神経を逆なでしないよう、穏やかにこの場を去りたいんだよ。 |
グゥ | (よっ)しゃー。 |
グゥ、アシオに近づく |
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ハレ | (あ〜よかったぁ。こういうとき何事にも物怖じしないグゥは頼りになるなぁ) |
グゥ、アシオのあごをつかみながら |
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グゥ | お前その面、出るアニメ間違ってるんじゃねーかぁ。 |
ハレ | ちがーう! |
グゥ | という伝言をあの少年から承りました。 |
ハレ | いゃあ〜(泣) |
アシオ、大笑い。ハレをつかむ。 |
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アシオ | うひゃひゃひゃひゃひゃ(笑) 自分おもろい事言うなー。腹よじれるわー。 うははははは・・・ |
ハレ | ごめんなさいごめんなさい(13回繰り返し) |
アシオ | よっしゃ。俺とお前、今日から兄弟な。 |
グゥ | 仲良くなれてよかったのぉ。 |
ハレ | 違う。俺はこんな展開を望んだんじゃない。 |
続く |