(スイッチオフ) |
ノーマッド |
あ〜! なんで切るんですか〜! |
蘭花 |
聞いてると、どうしてもイライラするから。 |
ノーマッド |
いいんですか。そんなことじゃヴァニラさんの声の魅力に一生気づけませんよ。 |
蘭花 |
い〜よ。気づけなくても。 |
ノーマッド |
じゃ忠告させてください。 |
蘭花 |
なによ。 |
ノーマッド |
今後、音に関して誰にも語らない方がいいですね。 |
蘭花 |
どういうこと? |
ノーマッド |
あなたは裸であることに気づかない「裸の王様」です。
お城にいるうちはいいですけど、町なかに出たりしたら大恥かきますよ。 |
蘭花 |
「あたしが音に関して何か言う」ということは、
「裸で町にでるようなもんだ」って言うの?
バ〜カなこと言わないでよ〜。 |
ノーマッド |
プロの耳とあなたの耳、どちらが正しいと思います? |
蘭花 |
う・・ |
ノーマッド |
もうちょっと聞いてみた方がいいんじゃないですか? |
蘭花 |
う〜ん・・ |
(スイッチオン) |
ヴァニラ |
・・じゃあ、ここでCMだ〜。
しゃきっとスタミナ充電。これ一本で五十時間フルパワー。
『スーパーノヴァガンマ』元気出る出る・・(不明) |
ノーマッド |
へ〜。生CMやるんですね。この番組。 |
蘭花 |
ぜ〜んぜん元気出そうにないんですけど〜。 |
ノーマッド |
もっと音に集中する! |
蘭花 |
はい・・ |
ヴァニラ |
・・不足しがちなビタミンAもこれで美味しくとれちゃうから。
君も今日からパンプキンファンだ。ごくごくごく。ごくごくごくごくごくごくごく。 |
(時間経過) |
ヴァニラ |
・・というわけで、今晩はこれまで。
じゃあまた来週な。バイバ〜イ。 |
(スイッチオフ) |
ノーマッド |
あ〜! 余韻ってものを知らないんですか、あなたは。 |
蘭花 |
わっかんない! どこがいいの〜?
全然わかんないってば〜。 |
ノーマッド |
だから・・ |
蘭花 |
決めた! これは絶対、そのプロデューサーってやつがどうかしてる!
決定、間違いなし。こんな番組聞くヤツなんて、いないいないいないいないいないって〜。 |
ノーマッド |
それはあなたの耳が・・ |
蘭花 |
うっるさい!(金属による打撃音) |
ノーマッド |
あ〜れ〜(飛んでいく) |
ヴァニラ |
そしてその年の年末。 |
(ドラムロール) |
司会 |
今年度「銀河ラジオアカデミー賞」最優秀パーソナリティは・・ |
(封筒を開く音) |
司会 |
これは・・当然でしょう。ヴァニラ・ア〜ッシュ! |
(歓声) |
蘭花 |
う〜っそ〜〜 |
ヴァニラ |
センキュ〜。大変素晴らしい賞をもらえて、いま最高の気分だぜ。
この賞は自分を支えてくれた全ての制作スタッフ。
そして全てのリスナーたちと分かちあいたいぜ。
ありがとう。愛しているよ。ヤッホ〜。やったぜ。
ノリノリ。最高。イェ〜イェ〜。 |
おわり |