「あずまんが大王」ごまの「アニメ批評日記」fromアニメ討論室

ごまの「アニメ批評日記」

「あずまんが大王」 作品データ

第9話 〜 第18話 : 第19話 〜 第26話
更新:2002-10-05

10.04 第26話「初めての卒業」他4本

アニメコラム集に書きました。

09.27 第25話「進路相談」他4本

大学受験の悲喜こもごも、という話。
進路相談からはじまって、勉強会、受験本番、合格発表という全体の流れ。
受験終了までは落ち込む智や、暦によって浴びせられる当然の非難を描いておいて、
蓋を開ければ智は合格、暦は未だ合格せずというオチ(フォローもなし)には、
いつもながら本作の作り手のセンスの素晴らしさを感じさせます(←これ皮肉)。
神社のおみくじで「凶」を引いて落胆するところや、
割り箸のおまじないで歩に「智ちゃん、あかんわ」と突き放されるところは溜飲下がりまくりでした。
神社の息子は不合格だった事実によって智に光明を差すのは余計でしたが。
前半のなぞなぞで、ちよが「(車を壊す職業は)ゆかり先生」とボケるところや、
歩が普段ののんびり屋な姿と同じとは思えない冴えを披露するところは面白かったです。

09.11 第23話「かんだ」他4本

3年の体育祭、という話。
「かんだ」「もりあげ役」の最初の二本がすごく良かったです。
今回、ネタの転換にアイキャッチが入ってテンポが少し良くなってます。
神楽が「パン食い競争に釣り針」というボケをかますネタ。
パン→釣り針→垂れ下がり→歩が釣り上がる→歩が恐怖に震える、という描写が面白いです。
太る体質の話題がでる学食ネタ。神楽や歩の台詞に異常に怒る暦が面白いです。
今までふってきたダイエットネタがようやく昇華したという感じ。
体育祭のテントを設営するというネタ。
神楽が泣いてしまって智がおろおろするところまでは面白かったです。
しかし、直後のもう一度智が体当たりをかますところは、いつもながらツッコミが弱くて面白くないです。
前から指摘してますが、あのようなシーンは智を逆さ吊りにするくらいしないと。
それにしても本作の作り手はどうして智への待遇が甘すぎるのでしょう。
一、作り手のセンスが素晴らしいから
二、作り手の辛い子供時代の歪んだ投影
三、作り手が智に激しい感情移入をしている

09.03 第22話「ナイスですよ」他4本

3年生の夏休みで、ちよの別荘に受験勉強合宿名目でいく、という話。
勉強中の神楽の質問により、体育教師の黒沢先生と英語教師の谷崎先生の差が現れて、
勉強の役に立たない黒沢先生が落ち込むというシーンがネタとしては面白かったです。
リフティングのシーンまでいくと黒沢先生がちょっとかわいそうでしたが、
いかにもありそうな気がするネタなので許せる範囲かなと。
映像面では「まだ終わってない」の「今日は登校日です」と連呼する智・歩・谷崎先生と、
元気になるおまじないを発するちよが、
ネタそのものは時間を引っ張りすぎて今ひとつでしたが、よく動いていて面白いです。

08.24 第21話「期待」他4本

沖縄へ修学旅行、という話。
「あずまんがらしい」嫌な気分にさせるネタもわずかにあったものの、前回に続いて比較的まともな話でした。
最大の見どころはイリオモテヤマネコになつかれる榊。いっちゃってる目が最高に面白いです。
今まで散々猫に痛い目にあってきた榊というネタふりが、このネタに効果をあげています。
暦まで「5人のグループもある」と智への嫌味的ボケを珍しくかますなど、
いつもと違う舞台ということもあってか、全てのキャラクターを上手く動かしていたように思います。

08.24 第20話「別離」ほか4本

3年生になった面々。クラス替えあり、先生の誕生日あり、という話。
生徒の進路に対する谷崎先生の暴言や、かおりんに対する木村先生のセクハラまがいを除けば、
「これが『あずまんが』」と、恐ろしい程まともなギャグ作品をやっていた今回。
歩の「先生に向いてない」というツッコミも、先生の暴言とバランスがとれてます。
智の「峰不二子」「ICPO」をはじめとするボケ発言も毒が無く、
話を聞いてもらえないという、いつもでは見られないおまけつき。
谷崎先生の誕生日ネタでのプレゼント半強要も、許容できる範囲。
珍しく楽しく見られた本作でした。

08.11 第19話「あくび名人」他4本

2年生の3月。黒沢先生や生徒たちがそれぞれ将来を考える、という話。
消しゴムがなくて夜にコンビニを目指すちよが、電柱の電灯の下でいちいちガッツポーズするところに大受け。
暦のダイエット経験をラジオ番組に投稿してることが、智にバレて馬鹿にされるところは、
かわいそうな気もしましたが、毒はなくて許せる範囲内に納まっており面白いと思います。
あくびネタは、オチに使えたところは評価できますが、ネタそのものは特に感じるところなしです。
ネタの数には乏しかった今回の話ですが、個人的には今回のようなノリにネタを更に盛り込んでいく作り方でもいいと思います。
ファン言うところの本作「らしい」面白さには欠けるのでしょうけど。

追記:↑などと今回における本来(原作)の作品構造との違いや、それに対する受け手に違いによるよる印象の差などを
努めてサラリと書いてみたのですが、実のところ「あずまんが絶賛片腹痛し」な自分にとっては、
「エヴァ」最終回の再来(大げさ?)とも取れる今回の冷めた視点の描写、即ち冷や水を浴びせるかの演出に、
「いや〜ん」な気分になる人が少なくないと想像して「ザマミロ」とほくそ笑んだりしています。よくぞやってくれました、今回のスタッフ(笑)
近いうち、今回の話を絡めて総括するつもりなのでよろしく。

第9話 〜 第18話 : 第19話 〜 第27話
更新:上記参照 作成:2002-08-12 文責:ごま
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