『カスミン』第2期 第8〜13話ごまのアニメ批評日記
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ごまの「アニメ批評日記」

『カスミン』第2期

第1話 〜 第7話 : 第8話 〜 第13話 : 第15話 〜 第19話第22話 〜 第26話
更新:2003-01-13

01.09 第13話「仙太郎、つくる」

仙太郎が天の声を聞き、新たに巨大なオブジェを作る、という話。
山羊→羊→メリーゴーラウンド、と天の声が明らかになるにつれて、その通りに変更していく仕掛けは面白かったです。
全体的にはオブジェを作り始めて・・完成というだけの話で少し物足りさを感じるのですが、
敵役を仙左右衛門に限定して、他のみんなは仙太郎を暖かく見守ってる、という雰囲気を上手に醸し出せていたところは良かったと思います。
機転を効かせるも役に立ったり立たなかったりする竜ちゃん、口止めされてるのにあっさりばらしてしまう桜女など、
キャラクターの性格をきちんと踏襲した上で、仙太郎をとりまいていました。

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01.07 第12話「ポトポット、パパになる」

水路を流されてきたカップちゃんが、それを救ったポトポットをパパと言い出す、という話。
「パパじゃない」と力説しつつも、カップちゃんを心配して構ってるうちにまんざらでもなくなる
ポトポットの姿を描くことにより、ポトポットの内面を全面に押し出すという作り。
寝顔がかわいいかどうか、「なんで助けたの?浮かんでただけなのに」、角砂糖2個など、
同じ台詞やシチュエーションを微妙に変えたりもして反復させることで、心境の変化を表したのが上手い演出でした。
「カップちゃんの両親が見つかった」と立ち聞きしたポトポットのお茶を入れる手が震えるところは、
ポトポットの動揺がよく分かる、さり気ないながらも絶妙な描写です。
その直後の「さっきからずっと沸騰してる」というシーンもキャラを生かしていて面白いです。
ちゃんとお別れするためにポトポットを促すカスミ、その雰囲気を優しく演出する桜女、
と主人公や他のキャラもきっちり生かしていたのも好印象でした。

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12.28 第11話「プリン太次郎、しゃべる」

両親からのメールによって、プリンタ次郎がメールウイルスに感染しておかしくなる、という話。
表情がないデジガメの感情を、多彩な動きによって表現しているところが秀逸でした。
しゃべるプリン太次郎はおそらく一回こっきりのキャラでしょうが、棒読みの丁寧語によって慇懃無礼さがよくでていました。
感染後の本編は面白かったのですが、導入部は少々気になりました。
まずデジガメとプリン太次郎の絆を強調するところがシリーズから考えると少し唐突な感があります。
そして、プリン太次郎に肩入れすることでカスミンに怒りをぶつけるところも、流れが不自然でした。
とはいえプリン太次郎が霞家を歩き回って毒を吐くところは爆笑の連続で楽しめました。
あと、身も蓋もないツッコミを入れるハニワ夫人も良かったです。

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12.21 第10話「カスミ、家出する」

些細なことで諍いを起こして家出したカスミが、家のヘナモンと出会う、という話。
パッと見の居心地の良さから引きずり込まれていき、帰してくれなくされる展開。
最初、映像とカスミの台詞で「TVのヘナモン」と意識させておいて、
あとから家のヘナモンと明らかにし、同時に閉じこめられているという事態の重みを理解させる、
という上手い構成で、ありがちな話を退屈させずに見せていたと思います。
オチは家が家出。これが発想の出発点かと思うとズッコケてしまいますが、
その後に仙左右衛門のズレた気遣いを更なるオチにもってきたのは良かったです。
あと、映像の方では画面をオーバーラップさせるカット切り替えが多用されていたのは、
いつもの本作にはない演出技法で、特筆というわけではありませんがちょっとした印象に残りました。

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12.12 第9話「カスミン、もうける」

カスミのクラスで「お店屋さんごっこ」という授業が行われる、という話。
ヘナモンの登場機会はそこそこに、全編クラスメイトのみによって進行していました。
ヘナモンが出ないという点では本作らしくないとも言えますが、カスミの性格をよく表現できていて楽しめました。
おにぎり屋さんにハマって業務を拡張していく時のアイデアの出し方や、
儲かったお金をなかなか使おうとしないケチ臭いところなど、いかにもカスミらしいと感じさせます。
話のオチは、ハマりすぎで仲違いしてしまったユリや楓と仲直りするというものでしたが、付け足しっぽい気がしました。

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12.06 第8話「帽子男、困りはてる」

帽子男が開けた鍵によって霞家の人たちがそれぞれ二人になってしまう、という話。
鍵を開いてコピーが出現→鍵を閉じて元通り、と単純な構成で特に捻りもありませんでしたが、
ヘナモンという不思議な存在を扱うというベースに沿った「らしい」話だったと思います。
帽子男の行動原理に意味をもたせたりせず、少しホラー調の不条理話で最後まで押し切ったのが却って良かったです。

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更新:上記参照 作成:2002-12-08 文責:ごま(goma)
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