魔本を探しに再び源造の家に行く、という話。
今回一番の見どころは源造の姉の描写。
立ち居振る舞いの描写、台詞の言い回し、思考回路など、
源造そっくりなのがよく分かるように作ってあったのが面白かったです。
声優の演技も良かったです。
冒頭で美木が嘘をつくのは、恵にまだ男に戻って欲しくないという気持ちからのようですが、
微妙な心境の描写が今ひとつだったように思います。
美木の涙をコップで受け止める安田、姉の部屋の鍵の数、「男の中の男の書」など、
笑いのネタは今回もてんこもりで満足。
源造の女性嗜好への疑問をきっかけに、頬の傷という源造の「過去」に触れる、という話。
源造の好きなタイプは「男っぽい女」? という疑問が深みにはまっていって、
いつのまにか「悪王」と「めぐちゃ〜ん」の人格の違いの理由を明らかにしようとする、
という強引な展開ではあったものの、
終始肴にされる源造の姿で一本通っていて、それほどの違和感はありませんでした。
源造の人格の違いや、それを確かめる恵の方も意識的に変える人格、
という要素において演技派を揃えた本作のキャスティングが効果的で、
シーン毎の演技の違いを楽しむことができました。
冒頭の恵と美木の二重音声のところは、声が聞き取りにくくて減点。
久しぶりに家に帰ってきた恵の母が、めぐ団の面々の品定めをする、という話。
最初、恵や父に厳しい条件めいたものを提示、個々の面接でも厳しさを発揮、
そして最後には源造以外は恵の知らないところで全員に「恵をよろしく」と、
母の言動が話全体の流れとしてのコメディになっているところが見どころだったのですが、
面接における個々のシーンの面白さはまあまあでした。
冒頭のシーンからしばらく、父が散々コケにされる描写が一番面白かったです。
「50人では少なかったのよ」という台詞(父ではまだ理想に足りないという意味)が最高です。
美木を取り返すために、めぐみや「めぐ団」の面々が岳山家に潜入をはかる、という話。
2クール目の山場といえる話ゆえか、気合いの入った美しい作画でした。
本編は嫌々婚約させられる美木を助けるために、みんなが救出に向かうというシリアスな展開。
それでも美木の彼氏として一芝居をうつ源造の「愛と腕力」という台詞や、
「おまえも言ってやれ」にのせられた小林が「君は馬鹿だ」と言って、周りから非難を浴びるなど、
コメディ描写も余していて、シリアスとコメディのバランスがとれていたと思います。
このシーンで、美木が嘘泣きといって本当に泣いてるところは、
単純に「助けられて良かった」で済ませてない分、深みが出てて良かったです。
細かいところでは、リンチを受けて何故か嬉しそうにしたり、
「どうでもいいが君は忍者だろう」という小林への台詞、美木が泣くところで写真撮影したいと思うなど、
安田の言動がさり気なく面白いです。
美木の許嫁との婚約の日、婚約を妨害しようと恵が画策する、という話。
前回見逃してしまっているのですが、
美木の実家の金持ちぶりという設定、岳山の悪そうなキャラクターなどで、
本意でない婚約を受け入れる美木と、妨害しようとする恵と「めぐ団」という展開がすぐ分かりました。
今回の見どころは、尾行をかわすために美木や恵に変装する作戦のシーン。
安田の変装ぶりが可愛くて大爆笑でした(その後の溶けるシーンは今ひとつでしたけど)。
ラストシーンの小林もそうですが、
それぞれ「変態・安田」「武士道・小林」というこれまでの話でとりあげたキャラクターが、
これまでのそれぞれの回では1つの話として成立させた上で、
今回ではそれを伏線という形で、今回の話に生かされているのが素晴らしいです。
恵と岳山の「論戦」のところは演技力によって迫力が出ていたと思います。
録画失敗・・。
いじめられてる気弱な少年はじめの強化をめぐって、恵と桂子が対立する、という話。
いじめからの脱却というシリアス基調なので、いつもよりは少な目のコメディでしたが、
少年に対する安田・藤木・小林それぞれのレクチャーぶりが一応のみどころでしょうか。
源造はオチで見せてくれました。
一方、恵と桂子の「男」に対する考え方の違いが明確になりましたが、
これは今後の展開に生かされることを期待です。
桂子の一件以来、周囲から変態扱いされている藤木が、自分らしさを貫く源造たちをうらやましがる、という話。
眼鏡を取れば美少年であるにも関わらず、変態行為のために今の姿を敢えて選ぶ安田にはじまり、
思惑通りにいかないばかりか美木にあっさり作戦を見破られる源造の稚拙な行動。
そして実は実家で狂気の沙汰ともいえる特訓を受けている小林、と藤木が各キャラを渡り歩く展開。
それぞれが大爆笑ネタで、藤木のリアクションと合わせて楽しめました。
欲を言えば、それぞれのキャラのシーンに一本の話としての筋が通ってなかったこと。
モノローグをもっと多用して「藤木の一人称」を強調すれば良かったのではないかと思います。
本作は声優陣が中堅どころからベテランで揃えているので演技面は安心して見ていられるのですが、
今回は「安田会議」における各キャラを上田祐司が演じ分けているところが面白かったです。