ミルフィーユ |
へぇ〜。フォルテさんたちはオヤジ差別なんですか。 |
フォルテ |
いやいや〜。そんなことは〜。 |
ミント |
誤解ですわ。 |
蘭花 |
そうそう。 |
ウォルコット |
そういえば。
私が経費節減のためにクリーニングをやめて、大型洗濯機を買おうと言ったときも。
ユニットバスをやめて大浴場を設置しようと言ったときも、
猛反対したのは、あなた方三人でしたよね・・。 |
フォルテ・蘭花・ミント |
いいっ?! |
ウォルコット |
あ〜、そうですか。そうだったんですか、分かりましたよ。
私だけ、あの変な茶色のマグカップを使いますよ。
じゃこの花柄のマグカップはきれいに洗っておきますから。
あ、除菌もしておかないといけませんね。
(立ち去ろうとする) |
ミルフィーユ |
あぁっ、ウォルコット中佐・・。
フォルテさんも、蘭花さんも、ひどいです〜。 |
フォルテ |
あ〜待った待った。分かった。分かったよ。
私たちが悪かったよ。カップはみんなで共用しよう。 |
ミント |
そうですね。ちょっと、子供じみてました。
すみません。ウォルコット中佐。 |
蘭花 |
ごめんなさい、中佐。使って下さいマグカップ。 |
ミルフィーユ |
そうですよ。みんなで仲良く使いましょう。 |
ヴァニラ |
「愛」は分けあうことより始まると言います。 |
ウォルコット |
そうですか。嫌々言ってるんじゃ、ないんですか。 |
フォルテ |
そんなことないって。 |
ウォルコット |
やっぱりいいです。それでいざ使って陰口とか言われたら嫌ですし〜。 |
蘭花 |
だ〜めだ。完全にひねくれちゃってる。 |
ウォルコット |
い〜んですよ。私なんか。なんでしたら紙コップとか使ってますから。 |
ミント |
あ〜そうだ。ウォルコット中佐。今日誕生日なんですよね。 |
ウォルコット |
え? 何で知ってるんですか。 |
ミルフィーユ |
当然ですよね、フォルテさん。 |
フォルテ |
そうそう。尊敬する上司の誕生日だもの。なぁ蘭花。 |
蘭花 |
そうです、そうです。 |
ウォルコット |
(うれしそうに)ほ、ほほ〜、ほ、ほ〜、ほぉ、そうですか〜。 |
ミント |
ちゃんとパーティの準備もしてたんですよ。 |
ウォルコット |
えっ? そんなに気を使ってくださらなくても良かったんですが。
あっ、あ、そうですか。パーティですか。 |
ミルフィーユ |
実はさっきも、プレゼントを買いに行ってたんですよ。 |
ウォルコット |
えっへへぇ? そうなんですか。 |
フォルテ・蘭花・ミント |
そうそう・・あぁっ! |
ミルフィーユ |
どうしたんですか? 急に大声出して。 |
フォルテ |
(小声で)わたせないよな〜。 |
蘭花 |
(小声で)無理でしょう。 |
ミント |
(小声で)この流れで渡したら嫌味にしかなりませんわ。 |
フォルテ |
(小声で)結構高かったんだけどな〜。 |
ミント |
(小声で)一応ブランドものですからね。 |
蘭花 |
(小声で)しかも限定品の最後の一個。 |
ウォルコット |
何を買ったんですか? |
フォルテ・蘭花・ミント |
マグカップ。 |
ウォルコット |
え? |
全員 |
はっ! |
(力の抜ける音)おわり |