『ボンバーマン ジェッターズ』第8話〜ごまのアニメ批評日記-アニメ討論室
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ごまの「アニメ批評日記」

『ボンバーマン ジェッターズ』

テレビ東京系で2002年10月08日(水)夕方6時30分より放送のテレビアニメです。

更新:2003-01-09

01.08 第14話「栄光のヒゲヒゲ団」

ヒゲヒゲ団員156号にスポットを当て、ヒゲヒゲ団の一日を追う、という話。
屋良有作をナレーション(ED表記は弁士)に当て、156号の一日をドキュメンタリー映像風に追っていくというのがメインの内容。
有り体に言ってしまえば「世界まるみえ!テレビ特捜部」あたりのパロディなのでしょう。
団員の「ヒゲヒゲ〜」をいちいち翻訳するあたり海外番組の放送ぽくて、いつものムジョーの「翻訳」とは違った面白さがあります。
本編の隙間には「語学講座」や「楽屋オチするシロボン研究」など繰り返し映像を使う手法によるネタが入るのですが、
全体的には大爆笑というインパクトはなく、じわじわ面白さが伝わってくるという印象です。
一方では繰り返しを使いつつも、食堂のシーン(茶碗を落とす団員が秀逸)など細かい所にはいつも通り気を配っているのが良かったのだと思います。
ラストシーンでは、チゲチゲ団のエピソードを思い起こさせる「鍋ネタ」で笑えました。各話のつながりを感じさせる良いネタでした。
そして、この人ならではの「銀河英雄伝説」ネタでしめくくり、
これで終わりかと思いきや、EDの画像やスタッフ名にも遊びが盛り込まれていて最後の最後まで楽しませる作りに感心しました。
番外編の今回でしたが、じわじわと面白く何度でも見てしまいたくなる一本に仕上がったと思います。
あと、今回に限ったことではありませんが、個人的には団員の頭上に「?」マークがでる描写がコミカルで気に入ってます。

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12.30 第13話「シロボンの敗北」

クビを言い渡されたムジョーがDr.メカードの協力により、キャラボンを使ったボンバー四天王によってジェッターズに挑む、という話。
今回、一番に感じたのがシリーズ全体を見渡した構成の上手さです。
冷静に考えると今回の話は、新しいキャラが登場して主人公を打ち負かすというだけのもの。
勝負を用いた作品にはありがちなもので、作り手側にすれば自由度の高い演出法ゆえ、ともすれば予定調和の印象で興ざめしてしまうのですが、
今回の場合、負け続けて立場を危うくしているムジョー、「ボムスター2個」と天狗になってるシロボン、陰謀を企てるDr.メカード等、
シリーズ中あるは数話前から描いてきた伏線的描写が予定調和を感じさせないものにしています。
おふざけ度全開のキャラボン星という舞台からの続きという展開を効果的に使っているのも好印象です。
細かいところでは、ヒゲヒゲ団の残った3人とムジョーの抱擁シーンが良かったです。
普通はクサくなるだけのところを「ヒゲヒゲ〜」という台詞をムジョーが翻訳する形をとることでコミカルさを出しています。

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12.22 第12話「キャラボンを守れ!」

子象のキャラボンを母親に返しにいくジェッターズとチゲチゲ団と、迫りくるムジョー率いるヒゲヒゲ団、という話。
ムジョー・ヒゲヒゲ団とアジョー・チゲチゲ団の対決を折り込みつつの珍道中、という爆笑ものの一話でした。
ムジョーがキャラボン星の警官にアジョーと勘違いされて追われる、というのは容易に思いつくギャグ演出ですが、
「俺、ボス。お前、管理職」というアジョーの台詞や、チゲチゲ団に取り込まれるヒゲヒゲ団、
「(アジョーに)ピッタリだ! ということはムジョーの仕業」、
などなど「容易」に留まらない演出によって楽しめる出来になったと思います。
ヒゲヒゲ団が食べ物でチゲチゲ団に取り込まれるという展開も、第9話でも描かれている「食い意地」という一本筋の通ったものになっていて納得です。
「魔法のアレ」が魔法瓶というのは下らないですが、バレバレというオチというわけでもなく笑えますし、
それによってアジョーが「そんなものいらねぇ」と言って話をきれいにまとめているのが秀逸です。
ヒロシが実は女の子だったというネタは無くてもよかったように思いますが、全体的には大満足です。

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12.16 第11話「ママをたずねて三千光年」

仔象のキャラボンを母親に返すためにキャラボン星にいくが、チゲチゲ団一味と出会う、という話。
ヒゲヒゲ団一味の色使いを変えただけの一発屋的存在のキャラ、チゲチゲ団でしたが、
動きのコミカルさや行動のお間抜けさはきっちり踏襲されていて面白かったです。
見た目が同じゆえ、錯覚によっていつもの対立とは違うジェッターズ・ヒゲヒゲ団両陣営の関係が楽しめるのも、この設定ならでは。
ここぞとばかりに何度も何度も繰り返されるシロボンの「ボムスター2個」や、「ワイは鍋や。すまん」と繰り返されるガングの台詞など、
本来ならしつこ過ぎて、うっとうしくなるところなのですが、
カットやキャラの動きを変えたりしてテンポよく見せていて、それを感じさせませんでした。

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12.07 第10話「夕焼けのボムスター」

宇宙に一つしかない聖杯を目指してやってきた遺跡で、兄マイティを知る女泥棒ミスティと出会う、という話。
シロボンとミスティを軸にした展開で、ヒゲヒゲ団の活躍が少なかったのが残念でしたが、
シロボン、ミスティ、バーディのやりとりによってマイティの過去の一コマが分かりやすく挿入されていました。
シロボンとミスティのやりとり、回想シーン、ミスティやバーディの独白など、
それぞれのシーンが自然に、スムーズにつなぎ合わされていたと思います。
シロボンとミスティのやりとりでは、変に負けず嫌いなシロボンの性格がよく出ていました。
あとミスティのペンダントが、シロボンの2個目のボムスターとなる展開もわざとらしさなくて良かったです。
それにしても・・マイティの台詞、クサくて聞いてて恥ずかしいです。

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12.03 第9話「宝島を目指せ!」

リゾート惑星にあるセーラー服のフィギュアヘッドの争奪戦、という話。
ヒゲヒゲ団幹部の確執、というシリーズ中の重要な要素を配しつつも、
コメディ要素をキッチリ盛り込んだバランスのいい組立だったと思います。
中盤、動きに乏しかったようですが、
その分、シロボンの語り→愚痴や低予算にあえぐムジョーとジェッターズの会話など、
台詞で楽しませてくれました。
絵的には上陸したときのヒゲヒゲ団の歩く動きが面白いです。

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11.27 第8話「思い出の青いバラ」

ゲームの設定を元にして作られた作品。
シャウトの両親の思い出であると同時にムジョーにも重要な意味をもっていた、彗星シバーレルにあるバラの争奪戦、という話。
初批評です。
第一話から見ていましたが、てっきりゲームキャラによる努力・友情・勝利か、捻りのないギャグコメディかと思っていたらさにあらず。
各話の内容にもよりますが、「宇宙にひとつしかないものを守る・奪う」と双方が力んでいる割に、
真っ向勝負ではなく、適度な力の抜け具合で繰り広げられる争奪戦が面白いです。
あと特筆すべきは作画。子供向けを指向したこの手の作品の場合、あまり動かないことが多いのですが、
本作においては、キャラの動き、特にちょっとした細かい動きがコミカルで、見ていて退屈させません。
さて今回の話は、いつもの争奪戦ながらムジョーの個人的事情が入ってるところがミソ。
前回のUFO無断使用をネタに使って、ムジョーらしからぬ落ち込みぶりを見せて感情移入させているのが面白いです。
「崖っぷち」の比喩が後に現実になるという演出はベタですが、
間にもう一つ、宇宙にひとつしかないバラの話にあわせて「今回は花をもたせてくれ」と言わせたのが上手いと感じさせました。

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更新:上記参照 作成:2002-11-29 文責:ごま(goma)
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