かれこれ10年ほど前の話になるが、
とある機会があって次のアンケートをとった。
「あなたが今までに見た中で最も好きだったテレビアニメは何?」
人数は50人くらい。
当時の大学生で、即ち年齢は20才前後。
今なら30才前後、という世代である。
さて多かった答えは何かわかるだろうか?
ダントツに多かったその答えとは
「トムとジェリー」 であった。
この答えに当時がく然としたのを憶えている。
まず「日本のアニメ」という枠で問うたつもりが、
一番の答えが「アメリカのアニメ」と返ってきたのが全くの予想外だったこと。
そして日本のアニメの素晴らしさを思う当時の私(というか今もであるが)にとって、
全てを差し置いてアメリカのアニメが一番になったことが、
なによりショックだった
(オタクだった自分も確かに面白いと思ったけどね)。
こんなことを思い出しつつ
「ウッディ ウッドペッカー」を今見ているのだが、
いや、やっぱり面白い。
はっきり言って、つけようと思えばいくらでもケチはつけられる。
ビジュアル面では、背景がおざなり、絵がおおざっぱ。
ストーリー面では、マンネリな展開、見え見えのオチ。
しかし「ウッドペッカー」における
2Dフルアニメーションの面白さはこれらを覆すに十分である。
声優の演技も良い。
こう言っては失礼だが渡辺久美子の演技は予想以上に素晴らしい。
最初はベテラン太田淑子かと思ったくらいだ。
キャラクターにもよくマッチしていて、作品の面白さを増している。
そしてテンポの良さ。
これらが先の欠点を補ってあまりある要素となっている。
マンネリな展開すら面白く感じるほどだ。
何といってもディズニーアニメやメトロポリスだと鑑賞券が必要だが、
「ウッドペッカー」ならタダである。
是非見て欲しい作品である。
木曜日の18時だった放映時刻は現在日曜18時30分に移動した。
裏には強力なライバルがいるが、USJもバックにいることだし、
いっそ思い切って歴史を変えて欲しいものである。
10月改変期で終了する模様。
ウッディ役の渡辺久美子のサイトによると、
「作品のストックは沢山あるものの内容が過激なため
これ以上日本で放映できるものが無い」
とのこと。
アクションシーン抜きの「ガッチャマン」という
首を傾げずにはいられないテレビ規制があるお国柄なのに、
こちらで放映できない内容というのもなんだか不思議。
最近バズ・バザードの演技とその出演話に注目していたところだったので、
残念至極。