カテゴリー : 笙野頼子
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2008/05/28
『だいにっほん、ろりりべしんでけ録』適当なあらすじ
2008/05/22
笙野頼子「九条越え前夜と火星人少女遊廓の誕生」「論座」2008年6月号
この短編では、頭に生えた4匹の蛇と金毘羅さんの微笑ましい生活と、
孤高愚弄之助の子「多幸愚留之助」誕生秘話(笙野頼子著)、
実録「火星人少女遊廓の起源とその歴史」(八百木千本著)が書かれている。
「いかふぇみうんざり考」は「9条超え」をテーマにした護憲派から改憲派になる論畜の話もあると対談にあったが、「九条越え前夜」はその前夜祭的な話。
死にかけている孤高愚弄之助を物干炉理竹が捨てよう・でも捨てられないと困っていた。
困った物干炉を「救う」ために孤高は「多幸愚留之助」を作ることを提案する。
「悲願ノ九条を越えさせ」る大物に育ててほしいと。
ようするにタコグルメは孤高の代わりに作られたのだった。
ここでは、おんたこの生みの親、物干炉理竹の人格があきらかになる。
快楽のためにいくらでも他者を殺す自己チューな性格がこれでもかと描かれている。
実録「火星人少女遊廓の起源とその歴史」では、火星人遊郭は、三次元着ぐるみを着せた少女を虐待する場所だとわかる。
三次元着ぐるみをCGだアニメだ二次元だといって「合法化」したのだ。
その理屈付けがだいにっほん精神分析の全部で、その権威が等間舵郎。
三つに共通するキーワードは、ラカンと欲望。
ラカンは全く知らないのでウィキペディアをみてみた。
彼はセミナーで講義する人で、出した本は一冊だけ(しかも超難解)。
それ以外のラカン本は二次資料、他者のフィルターを通したラカンだ。
ということは、ラカン使いorラカンヲタをテーマとしているのかも。
2008/05/18
『論座』2008年6月号笙野頼子エッセイ
『論座』2008年6月号エッセイ「三里塚、チベット、ネグリ、ドゥルーズ」をアップしました。
論争本2冊、批判14年、雑誌を追放されてまでやってきた私の「売り上げ文学論批判」がある日、「文学史から消えた」。敵方の売れない文化はだめだ、という「問題提起」だけが取り上げられ「過去に江藤淳がこう言った」という死者からの引用が「反論」に替えられ、生者の戦いは削除された。そんな新書を書いたのはある新聞記者だ。私か戦おうとすると、必ず「あなたは大きい存在ですから」と言って小物を相手にしないようにと説得した相手。ひどい事が起こると「くだらないからいやで」と報道しなかった。実は私のインタビューにある、ポパーの好きな記者の同僚である。
その新書とは、尾崎真理子著『現代日本の小説』(ちくまプリマー新書)ではないだろうか?
「三田文学」2008年春季号の表紙に笙野頼子のタイトル載せなかった問題。 その時、論敵の目上である編集長はまず「スペースがない」として私のつけた副題を取らせた。が、再校で勝手に都合良い副題を付け(あまりひどいので3字だけ変えて貰った)、さらには断りなしにその勝手な副題の方で広告宣伝を出し、雑誌の表紙にもその題を載せた。
なんと、「徹底検証!前号田中怪文書の謎」に副題があったのだ。そして編集長は副題をとった。
これは「笙野頼子氏のタイトル表記について」では触れていない新事実。
タイトルを削った経緯が変わるじゃないか。
- 編集長 タイトルの副題を取る
- 編集長 タイトルに「田中和生「笙野頼子氏に尋ねる」に答える」を入れて欲しい
- 笙野氏 「田中和生「笙野頼子氏に尋ねる」を読んで 徹底検証!前号田中怪文書の謎」
- 雑誌作成の最終段階で表紙のタイトルから「徹底検証!前号田中怪文書」を削る(編集部考案のタイトルだけになる)
- 広告・公式サイトのタイトルが「田中和生「笙野頼子氏に尋ねる」を読んで」になる
ますます計画的犯行に見えてきた。
2007/12/09
だいにっほん、ろりりべしんでけ録
いまさらなのですが、群像 2007年 12月号に、笙野頼子さんの「だいにっほん、ろりりべしんでけ録」がのっています。
「だいにっほん」シリーズ三部作完結編です。
「現代思想 2007年3月号」p208 によると、番外編に「だいにっほん、いかふぇみうんざり記」も予定されているとか。
ウラミズモのことを書くのかな?楽しみ〜、待ちきれない!いかふぇみいかふぇみ!
そして新刊『
萌神分魂譜』は来年1月8日発売予定。
「ろりりべしんでけ録」でいきなり生えてる「分魂」はこちらにくわしく描かれていたり。
読むとさらに楽しめます。
よまなくても十分面白い。それが笙野頼子さんのすごいところ。
2007/06/09
母の発達と「お母さん」
談合社会の崩壊の中で「お母さん」たちが担っているもの(アンカテ(Uncategorizable Blog))
現代の「お母さん」に子育ての責任が背負わされるのはなぜかという分析。
以前から、「お母さん」になるのはしんどそうでいやだな〜と漠然と思っていた。
その理由を文章で指摘されたようで、スッキリした気分。
「お母さん」が家族の一員として対等になるには、精神的に「お母さん」の呪縛から自由になる必要があるとおもう。
それで笙野頼子の「母の発達」を思いだした。
主人公が「母をセンメツし、カイタイししかも発展的解消をさせ、母なる母から新世界の母を創造する。」と高らかに宣言し暴走する話。
むちゃくちゃでおもしろい母親像が続出し、「お母さん」をまじめに考えるのがバカらしくなって、「もうなんでもいいや」と自由になれる。「お母さん」の固定観念を破壊してくれる名作だ。
個人的に「ら」の母が好き。フェルマーの定理を考え続けるえべっさんのお母さんも好きだ。
それに斉藤美奈子の解説も面白い。
(一) 金毘羅の頭に蛇が三匹生えていた。
フォイエルバッハ『キリスト教の本質』を読んだからだ。
その影響で翌日天川弁財天と習合していたのだ。
蛇たちは「信号国際救助隊弁財天ナノレンジャー」という。
緑の蛇は、グリーンスネーク。桃木跳蛇(20代後半『レストレス・ドリーム』)だ。
赤の蛇は、撃退レッドスネーク。沢野千本(30代『二百回忌』)、
冷静イエロースネークはもちろん八百木千本(40代『説教師カニバットと百人の美女』等)という。
さらに体内には、みたこ天国がある。
それは『ドイツイデオロギー』を再読し、おんたこがみたこを乗っ取るのを目撃したことから始まった。
(二)フォイエルバッハテーゼにおけるマルクスのおんたこ化をみた金比羅は、
『ドイツイデオロギー』におんたこウィルスがついており、トロイの木馬のようにウィルス広がったのだと確信する。
判った以上実験をつづける必要はないと、みたこ救済にレンジャーを出動させる。
しかし八百木千本とは連絡がつかない。
一階におりると台所の床に分魂が生えている(『萌神分魂譜』)。なぜか野之百合子の姿に変化し空へ飛んでいってしまう。
(三)沢野千本は駅と広場をまわり調べる。
百合子コスプレ男達に聞いてもおんたこな発言ばかりで話が通じない。
桃木跳蛇と相談している時、突然天使たちが大量に押し掛け桃木の翼と習合する。2人とも超ビビる。
(四)八百木千本がようやく意識をとりもどす。
ウラミズモの病院にいた八百木は金毘羅と連絡をとりあう。
一方、広場ではみたこ復活祭は教祖・百合子が降臨せず延期になっている。
死者たちがいる沼際は荒れ始める。生者が死者をいじめ、死者がゾンビ化し人々を襲いはじめた。
そんな中みたこ復活祭がようやく開かれる。
沢野はユーカリが丘のループ状路線に乗り、回り続けている。
桃木は駅前のスタジオでドラムを叩く。
火星人少女(といっても18才)いぶきは火星人遊郭で殺された時のことを語りはじめる。火星人落語の語りで。
職員として面接したいぶきは、なぜか「卒業式」中の孤高愚弄之介に対面、気に入られたいぶきは美緒里の部屋で過ごすことになる。
3日目に顔が光る顔がない臭い自称王子様に絞殺され、気付くと美少女に変成していた。
おんたこ達は死者の観察実験をしていたのだ。
「死者の変形はスーツ代がかからず、しかも少女で死んだものは年を取らない」ため、死者で遊郭をしようと目論んでいたのだ。
顔がない王子に「死者の変成名誉少女第1号」認定されるいぶき。
「火星人は歴史を奪われたものだ」「火星人神話などない」からおんたこ達と同じだというのだ。
そこに桃木が現れ肩に生えたタコ足を抜けと叫ぶ。
我に返ったいぶきは触手を抜き、桃木と共に脱出する。
(五)笙野頼子を世話するマネージャーはウラミズモ製のフィギュア販売員だった。
笙野頼子の家で火星人遊郭で死んだ火星人少女をフィギュアにいれたり、少女をケアしたりしていたのだ。
笙野頼子は理解できず向き合おうとしないまま孤高愚弄之介の伝記を書いていた。
「だいにっほん、ろんちくおげれつ記」補足「孤高愚弄之介」伝だ。
そこに八百木千本が来て沼際に連れていく。
(六)風車広場に戻ったいぶきは火星人神話の正体を語る。
「共通の言葉があれば、俺たちは火星人でなくとも火星的団結をしているのだ。それが俺たちのばらばらな火星人神話です。」
「火星人と言われれば言われる程昔の話や自分がやられた事を書き残せばいい。」
「神話はみんなで集まって時間を遡って作るものだ。おんたこだけに勝手に捏造されたくない。それは俺たちの使者の声です。」といって、落語の師匠埴輪木綿造を襲名すると宣言する。
みたこ復活祭で人々は太鼓を鳴らし舞い踊る。
沢木の力で町の道祖神たちが蘇り、ついに百合子が降臨する。歌錦も。
そこに沼際から残忍なまっ茶色の蛸、合体おんたこゾンビがあらわれ巨大化して襲いかかってきた。
百合子と歌錦が交合し美しいみたこ様のお遣い女となり対抗する。
沢木も戦い、八百木はJ大寺の土地神と習合し巨大化する。
美緒里を救出した桃木とともに三人は習合し、おんたこを制圧。
みたこたちは無事天国へ帰天したのだった。
笙野頼子は金比羅のもとに帰った。金比羅の頭に。
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