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ごまの「アニメ批評日記」

『成恵の世界』

2003.06.01 第1話「ボクの彼女は宇宙人」

「成恵の世界」第1話

全話の評価?

主人公・和人が、宇宙生物に襲われそうなところを救った学校の同級生・七瀬成恵に恋をする、と言う話。

そぼ降る雨の中にたたずむ子犬をかまう主人公、というコテコテのラブコメ展開を逆手にとって、
宇宙人という変わった存在である成恵との出会いのシーンにしていたのが面白いです。
一目惚れして、告白めいたやりとりがあって即おつきあい、という展開も中学生らしくて悪くないです。

バットを返すシーンで、成恵が態度を急変させるところは、
「宇宙人でもいいというならぜひつきあって欲しい」という成恵の気持ちを表すと同時に、
そこに至る「変人扱いされている」という成恵をとりまく生活環境が現れていて良かったです。

成恵が七輪を使うところや、後半のバトルで牛乳瓶を放り上げるところは、
原作の踏襲だと思われるのですが、本編はそれを安直に映像にした感じで、
間が抜けていたり間延びしたりしていてどうかと思いました。

あと「バットを返すかわりにお茶をおごれっていうの?」という成恵の台詞が貧乏くささ故という意図も、
それまでの映像描写だけでは分かりにくいです。

「銀河系連盟」という名簿にある成恵の父の職業欄(?)を見た和人が、
「宇宙飛行士か〜」と言うところは汗や目の表情から、驚きを隠すためのフォローらしいのですが、
ここも少し分かりにくいので、前後にあとワンカット欲しかったところ。

映像的には普通のアニメーションで、手堅く作っていたという感じでした。
更衣室のシーンなどでは枚数を使っている割にバトルのところで乏しいのはちぐはぐな印象。
あと原作の限られた話数を引き延ばした感があり、後半の方のバトルは間延びしていました。

脚本:杉谷祐 絵コンテ:森田浩光 演出:迫井政行 作画監督:高橋美香

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2003.06.01 第2話「はじめてのデート」

「成恵の世界」第2話

全話の評価★★★★

映画の前売り券を奮発した和人が成恵をデートに誘う、という話。

注目したいのはデートシーンにおける、計画と実際の進行の差異の描写。
和人が丸尾のレクチャーを馬鹿正直に実行しようとするも、ことごとく上手くいかない、
というところを核にしたコメディ演出だったのですが、
冗長なテンポをどうとらえるかで評価が分かれるところです。

即ち、畳みかけるようなテンポで描いていれば、
意図と実際の進行とのギャップに翻弄される和人の図や、
人間の和人・宇宙人の成恵という価値観の相違という部分のような、
おそらく本作が指向すべき点でのコメディ描写によって笑えたはずなのです。

しかし冗長だったがために「男がおごるべき」「ゲームセンターに入らない」といった、
旧来の男女観との相違によって笑うというコメディ構造になってしまっています。
これでは「男がおごるべき」と固く信じている人のみが笑えるというわけです。

デートの前夜、成恵が女性誌を読んでデートの予習をしていたという描写が、
あまり本編に生かされてなかったのも残念なところ。

成恵の行動原理が「ワケも分からずつくす」というものではなく、
等身大の女の子らしいものに描写されていたのは好感がもてました。

あと今回気になったところは、丸尾と八木が妙に出張ってくるところ。
和人にレクチャーする丸尾はともかくとして、
偽宇宙人の正体を暴こうとする行動、家庭の事情、幼なじみの丸尾との関係など、
これほどまでに詳しい八木のキャラ描写を第2話にもってくる必然性がないと思うのですが。

脚本:江夏由結 絵コンテ:佐藤雄三 演出:岡崎幸男 作画監督:渡辺和夫

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2003.06.17 第3話「二人の秘密基地」

成恵が和人の家に遊びに来る、という話。
「アニメの作り手側にとっての商業的見地による上客とは
DVDなどの高価な関連商品を買ってくれる受け手。
そういう上客である受け手を揶揄するようなシーンを描くことは、
上客という存在に対しての冒涜でありタブーである」
たぶん考えすぎでしょうが、本編を見ているとそういう邪念が頭をよぎります。

さて本編ですが、
「カチューシャ型の『転送コネクタ』で行きたいところがあればどこでも行ける」
という下校中の会話から、ふと和人の家に行くという導入。
欲をいえば、本編のような唐突な展開ではなくて、
和人の家に行きたいと成恵の感情が膨らんでいく様を丁寧に描けば更に面白かったと思いますが、
つきあってる彼氏の家に行きたいというのは至極もっともな欲求であり、
多少の唐突さはあってもまずまず自然な流れではあったと思います。

今回の話の前半部分だけの和人の家のシーンにおいては、
初めて彼女を連れてきたことで舞い上がりつつも興味津々な母の描写、
パソコンモニターのエッチな壁紙を成恵に見つけられて慌てる和人、
パソコンのOSが立ち上がる静けさのなかで見つめ合って照れる二人、
スクリーンセーバーの画像をプリントアウトしてもらって喜ぶ成恵などなど、
自分の部屋という「初めての二人きりの空間」による初々しさやドキドキ感はよく出ていたと思います。

部屋に度々乱入してくる母や姉に対して「いいわね、にぎやかで」とほのぼのしたところで前半終了。
後半は「話すことがない」と弱っている和人の描写で始まるのは、CMを使った上手い間の取り方。
二人きりの会話が途切れていたたまれなくなるのもリアルな描写で、
作り手がこの局面をどう打開するのかに期待が高まったのですが、
いくらなんでもアニメDVDを見せるというのはどうだったでしょうか。

形としては第2話の和人そっちのけでゲーセンで遊んでいた成恵と逆、という構図だったのですが、
人生14年目にして、ようやく彼女が出来た男の子の行動にしては軽率で嘘臭いです。
きれい事で言えば、アニメファン(オタク)であろうと差別すべきではないのですが、
流石に今の現実からすると、そのような正義は夢物語にすぎません。
しかも、和人の見ていたのが名作モノ等ではなく極めてオタクくさい美少女戦士モノ(魔法少女四号ちゃん)
とあってはフォローの利かせようもありません。

てっきり「アニメ=オタク」という現実世界からの鉄槌が和人に下されるのかと思いきや、
当の成恵は「こんなの何度も見てんの?」「本当に好きなんだね」
と冷ややかさはあるものの言葉少な目の弱いツッコミを入れただけでした。
そして、直後成恵が和人を「二人の秘密基地」に連れていくという、
まるで気にしてないとでも言わんばかりの展開でした。

アニメファン=オタク視をタブーとするのなら、
和人が成恵にアニメを見せる展開にしなければよいだけのことです。
現実的に考えてもアニメではなく、トランプゲームやテレビゲームをするのが自然な展開のはずです。
そこを敢えて本編の展開にしたのですから、
「こんなのどこが面白いのかさっぱり分からない」くらいの台詞を成恵に言わせるか、
せめて「女性週刊誌の立ち読みが趣味でも気にしない、と言ってくれてるんだし」
と成恵の心のなかで自戒させることくらいはして欲しかったです。

この作品は、恋人の二人が互いの異なる価値観を「好き」という感情で乗りこえていくことを、
地球人の彼氏と宇宙人の彼女という形に置き換えて描いた「正統派ラブコメ」かと期待したのですが、
今回の本編に限り、天然ボケの二人がつきあってるだけにしか見えないのです。
それとも「オタクの僕にも、こんな都合の良い彼女ができる」と上客を癒す作品なのでしょうか。

脚本:杉谷祐 絵コンテ・演出:宍戸淳 作画監督:柳野龍男

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2003.06.30 第4話「年下のお姉ちゃん」

15年前に生き別れていた成恵の父と前妻の娘が、浦島効果によって12歳の姿で再会に現れた、という話。

生き別れという境遇から少々性格がねじ曲がってしまっている姉との遭遇という前半と、
成恵のやりとりのなかでその心根を理解した姉が心を開くという後半との二部構成でしたが、
展開が急すぎて感動する暇もなく終わってしまった印象。
できれば前後半それぞれ1話をかけてじっくり描いて欲しかったと思います。

星門(?)によるワープ航行と光速による長距離航行の宇宙船がが並立するところや、
和人に「小学生みたい」と日本(地球)の教育課程上の言葉を言われて怒る香奈花など、
よくよく考えるとリアリティの点で疑問が生じるところを
それと気づかせずに描けていたのは急展開が功を奏したのかもしれません。

演出と台詞に違和感

成恵が和人に抱きつくシーンは、
成恵が語った母の抱きつき癖と、それに対する和人の「言葉じゃ伝えられない気持ち」
という会話を受けて、成恵を思いやる和人への感謝の気持ちという演出だと思われますが、
二人の関係の進展具合からのリアルな表現という意味では、
むしろ、この直前にある成恵が和人のシャツの端を握るところの方が
その意味に沿った味わいのある演出となっており、
前者は演出意図が先走っているように感じられます。

細かいところで気になったところは、
まず宇宙船が変形した家を見て成恵が「わ〜。すご〜い」と言う台詞。
「一戸建てだ〜」と付け加えると「貧乏くさい」と自称している性格を生かせたように思います。
また、バチスカーフが「絡まった時の糸」という抽象的でくさい台詞を2度言うのも興ざめ。
1回目の台詞は「和人さまなら…」くらいで十分だと思います。

映像が決まっていた

映像では、香奈花を追う父が食卓の足でつまずいて転ぶところが、
こけ方と痛がる様子を上手く表現できていたと思います。
また香奈花が走ってくるところは、
パターンのカットをズームする手法だと思われますが、
ズームのタイミングとテンポが絶妙に決まっていて、
この手の手法にありがちな違和感がありませんでした。

脚本:杉谷祐 絵コンテ:西宮守 演出:迫井政行 作画監督:高橋美香

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2003.07.05 第5話「香奈花学校へ行く」

香奈花が和人や成恵と同じ中学校に編入し、ふとしたことで八木はじめと知り合う、という話。
終わってみれば、成恵と八木の不仲が解消の方向に向くための話でしたが、
そこに至るまでの展開、キャラの使い方が絶妙。

転入してきた香奈花を、成恵とは全くの他人として八木と知り合わせることで、
八木の心情やキャラクターを上手く引き出しています。
特に八木が「バチスカーフ」の名前についての知識を披露し香奈花の喝采を浴びるところは、
「そんなこと言われたの初めて」と過去を振り返りつつ微笑む仕草が、
自らの境遇と現状を踏まえての「友達を得た八木の喜び」を表せていました。

転入初日の登校シーンにも注目。
八木&丸尾からはじまって、+成恵&和人、−成恵、−丸尾と、
話の流れでキャラクターを出し入れして展開を作っているのが好印象でした。

本編は、成恵・八木ともにクラスのいじめにあっているという設定を、
香奈花の転入話に上手く生かしていて楽しめる作りだったのに加え、
作品全体にとっても成恵・八木のこの設定を喚起させる秀作でした。

ただ、香奈花がクラスのいじめに合うまでの経緯が不自然だったのが非常に残念。
たった一つのシーンですが、その後の展開のベースとなるところだけに、
この不自然さが大きく響いて受け手の印象を悪くさせています。

脚本:江夏由結 絵コンテ:武蔵関太郎 演出:横山広美 作画監督:李鐘万,桜井木ノ実

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2003.07.09 第6話「恋はインパクト!」

成恵と和人を別れさせるために、惑星日本監察庁の監察官が機族の少女・朝倉鈴を刺客として送り込む、という話。

内容はともかく、作りはしっかりしていたと思います。
鈴に誘惑されつづける和人と嫉妬心に苦しむ成恵の2つのストーリーラインを
タイミングよく切り替えることで一本のストーリーとして違和感なく見せていました。

一緒に授業をさぼって成恵の悩みを解こうとする八木の描写は、
前回の話のその後を補完した上で今回のストーリーに生かされていました。

和人が「君は妹じゃない」を3回繰り返すところや、
鈴が和人に精神コントロールパルスを都合4回送るところは、
和人だけが最後まで騙しきることができないことを良く表せています。

キスを拒否された鈴が故障気味に「キスをしてください」の台詞を繰り返すのは、
「メカニカルな人工知性体」という感じが出てて面白かったです。
冒頭と、鈴がキスさせようとするところで入る監察官の説明も、
目的(別れさせて七瀬一家を地球から退去させる)を受け手に理解させつつくどすぎない表現で良かったです。

しかし、今回一番の目的であるラストシーン、
即ち今回いきなり和人と成恵のファーストキスまでいってしまうのは頂けません。
宇宙人が文化の差を超えて普通の恋をしようとするところが面白いのであって、
これでは「至れり尽くせりの押し掛け女房」で今時ありがちな
男が妄想を膨らませる為だけの現実味の全くない作品と何ら変わらなくなってしまいます。

どうしてもキスさせるのなら「女性週刊誌で仕入れた知識」といった伏線を張って、
成恵の少し間違った知識という形でやれば、
キャラクター設定も生かせて良かったのではないでしょうか。

脚本:杉谷祐 絵コンテ:森田浩光 演出:夕澄慶英 作画監督:石橋有希子

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_2003.07.14 第7話「プール!?危機三発」

和人、成恵、香奈花、丸尾、八木で市民プールに行くも、香奈花の用意したマシンが5人をバーチャルプールへ誘う、という話。
SFラブコメディというよりSFコメディ。
素で楽しむ和人、違和感を大いに疑う八木、違和感を承知で楽しむ丸尾、
と、バーチャル空間におけるリアクションの違いを描くなどしてコメディとしてはそこそこの作りでしたが、
肝心の和人と成恵のラブコメディ部分が希薄でした。
和人が我が身を省みず成恵救出に向かったことで成恵とのラブラブ度がアップするクライマックスはともかく、
序中盤は和人が泳げないという状況設定を生かし、
二人がどのように考えデートを楽しもうとしていく様子をきちんと描いてこそのラブコメディではないかと思いました。

脚本:江夏由結 絵コンテ:玉井公子 演出:宍戸淳 作画監督:野口孝行

_2003.07.21 第8話「地球からのメッセージ」

成恵の母・睦月成美の命日に成恵が語る「宇宙人の父と地球人の母の出会いから結婚までのエピソード」、という話。

成絵の父・正

正と成美のやりとりに、あるべき宇宙人と人間とのカルチャーギャップが全く無かったり、
カーチェイスのところで成美が正への好意を口にするところが唐突だったりと、
不満なところはいくつでも出てくるのですが、
成美の性格描写は抜群に良く、それなりに楽しむことができました。

一見そっけないところ、かと思えば気さくなところ、愚痴や自分の考えをズバズバ語るところ等、
成美の様子はまさしく「成恵にしてこの母あり」と思わせる瓜二つのもの。
そこに状況に流されている正の様子を加えて、
「成美=成恵、正=和人」という構図で見せようとしているのが分かります。

この演出においては特に成美役の演技が絶妙。
成美は今回初めて(或いは今回のみ)登場でしたが、
これまでの成恵の演技がしっかり頭に入っていると思わせる程でした。

微妙な表現ではありましたが、分かってみると二人の会話が楽しめ、
「私の愚痴、黙って聞いてくれたのあなただけだから」という台詞に、
受け手は「ああ、やっぱり」という満足感が得られます。
それだけに、この直後の「成恵様と和人様と似てますね」
というバチスカーフの説明的台詞は頂けませんでした。
できれば成美の台詞で締めて欲しかったと思います。

細かいところで気になったのは以下の二点。
宇宙郵便が届いたときの成恵の表情。
「誰から?」と言う時の表情は悪い予感を抱いているのなら、
監察庁と聞いて「え〜っ!」と驚くのではなく「やっぱり…」になると思います。
あと「女性が三行半(みくだりはん)」という誤用は、
敢えて使ってるという表現にしないと受け手に余計な雑念が生じてしまい減点材料になります。

脚本:杉谷祐 絵コンテ:山口武志 演出:岡崎幸男 作画監督:堺美和・高橋美香・平山貴章

*2003.09.09 第10話「コスプレ大作戦」

丸尾正樹は野球ファン?

成恵とデート中の和人があろうことかアニメ声優イベントに熱中してしまい、嫉妬した成恵がコスプレに挑む、という話。
個々のシーンは一応楽しめるのですが、全体のまとめ方がいただけませんでした。
健気な成恵も決して悪くはないですが、デート中に一人だけオタク趣味に走る愚行を犯してるからには、
そんな和人に正義の鉄槌を下すような展開が望ましいです。
声優きりりを悪役に仕立てて和人の免罪を試みてはいるものの、コスプレに挑戦する流れは無理矢理だし、
悩むだけで行動しない和人の不可解さと合わせると、ご都合主義的展開に見えてしまいます。

そんななかで、八木と成恵が友情を深める展開は良かったです。
お泊まりでコスプレ制作という状況のなかで仲良しという雰囲気が良く出ていました。
コスプレ制作で見せた八木の凝り性な性格がオチにも生かされていて好印象。

脚本:江夏由結 絵コンテ:玉井公子 演出:清水一伸 作画監督:石橋有希子・野口孝行

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*2003.09.20 第12話「祭の夜」

丸尾達はどうなるの?

夏祭りの夜にデートを楽しむ和人と成恵をテロリストである宇宙忍者が襲う、という話。

今回の話自体がどうとかよりも、全体としてまとまりのない最終回であり作品だったというのが率直なところ。
確か本作は当初から1クールの作品だったはずですが、とてもそうは思えない内容。

最終回近辺でも第9話「恋する星船」や第11話「小さな結婚式」など、不要なエピソードが目につきます。
星船と宇宙人の恋を描いたこの2本、
おそらく本来は地球人・和人と宇宙人・成恵の関係になぞらえて
何らかの示唆或いは伏線的意味あいを持たせたものなのでしょうが、
第12話との関連性は全くなかったですし、現時点で二人の関係に障害が起こっているわけでもない以上、
本シリーズとして全く無意味なエピソードでした。

肝心の第12話においても謳い文句の「庶民派SFラブコメディ」の態は成しておらず、
とりあえず最終回っぽくしてみましたという感じ。
例えば和人へ「成恵を見捨てたら命を助けてやる」と究極の選択をテロリストに迫らせる等、
まだまだ工夫の余地はあったと思います。

科学力を誇る宇宙人が登場するSF、親子・姉妹・友人など心の交流、異人種との恋愛における障害、そして正統派ラブコメ…、
未見なので推測ですが、原作はこういったいくつもの要素を内包する作品なのでしょう。
しかし本シリーズにおいては、作り手が作りやすいようにそれぞれの要素をつまみ食いして作った志の低い作品に終わってしまいました。実に勿体ないです。
第3話でも指摘しましたが、12話に切り取るのであれば、
「アニメオタクの和人」「宇宙人でケチな成恵」がいかに欠点や価値観の違いを乗り越えて恋愛していくかという、
正統派ラブコメの部分を集中的に描いてこその本作ではなかったでしょうか。

脚本:杉谷祐 絵コンテ:森田浩光 演出:夕澄慶英 作画監督:堺美和

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更新:2003-10-06 作成:2003-06-09 文責:ごま(goma)
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