アニメコラム「HAPPY☆LESSON」

アニメコラム集「HAPPY☆LESSON」

第10話「オロオロ☆はづき引退宣言?」

あらすじ

チトセの孤児院時代の友であり「姉弟」である、現在ミュージシャンのはづき。
その活動が身を結び、夢だった東京音楽堂でのコンサートが実現した。
ところがコンサートが終わり、目標達成による放心状態となったはづきは、
ミュージシャンを続ける意欲が急速に薄れていくのを感じた。
ついには引退を考え出したはづきはチトセの元へやってくる・・

レビュー

いわゆる「燃え尽き症候群」となったはづきが、
チトセやみなづき、5人のママとのふれあいの中で自分を取り戻すという「ちょっといい話」。
ありきたりではあるものの無難にそこそこの感動を呼べる話のはずが、
本作では心に響くものが全くと言っていいほどありませんでした。

理由は「作り手は何を見せたいのか」ということが定まってなかったことに尽きます。
チトセたちに会うことによって自分を取り戻すはづきを主体として見せるのか、
或いは自分を取り戻させるチトセたちなのか、中途半端でした。

実際の行動ではチトセやママたちが直接何かをしたわけでない以上、
見せ方としては前者の方に寄せるべきなのでしょうが、
舞台劇のような絵コンテに終始した描写が
その理解を難しくしていました。

はづきの視点によるコンテを多用するだけで
印象が大きく変わったのではないでしょうか。

( 更新:2002年6月18日 文責:ごま )