エンジェルルームの今日は何事もなくみんなでお茶を飲む静かな一日。
だが、そこにフォルテの姿だけがなかった。
「男に会いに行ってる」とミントに聞かされた蘭花は気が気ではなくなり、
ミルフィーユとともに後を追う。
そのフォルテが、突如有給をとって訪れたのはスラム街にあるアパートの一室。
久しぶりに会った古い友人ケインは、
請け負ったある仕事の相談でフォルテを呼びつけたのだが、その仕事とは・・
「1期14話」「2期12話」に続くシリアス展開で見せる、フォルテの過去話。
今回はDVDオリジナルということで販売上の戦略の意味もあってか、
前2話と違いフォルテ以外のエンジェル隊の描写も、コメディとして盛り込まれています。
ここのところは評価が分かれるところですが、そちらに時間を割いた分、
フォルテの回想シーンが今回はなくなってしまい(1期14話はミリィの描写がそれという解釈)、
シリアス話にしては描写が淡泊過ぎたのがマイナス点です。
特にミルフィーユ・蘭花と合流してからのフォルテの心理描写が
淡泊すぎて分かりにくいかったのが残念でした。
もう少し、しっとりと盛り上げる方法はあったと思います。
フォルテとケインの会話シーンで、フォルテの「大人の魅力」が出ていたのと、
ミルフィーユ・蘭花のドタバタが楽しめたのが良かったです。
時は遙かな未来、ところは宇宙。600年前に襲いかかった「時空震」により、
世界は破壊された。同時に失われた「ロストテクノロジー」の結晶として存在するのが、
ミルフィーユをはじめとする「エンジェル隊」。
本来は戦闘兵器である彼女たちによる様々な騒動を描く・・。
元々「スカイパーフェクTV」で放映されていた作品ということで、
世界観の説明は徹底的に省き、
キャラクターの個性を重視したキャラ同士のテンポよい掛け合いに重きを置いています。
説明を省略すること自体は別に構わないのですが、
肝心の掛け合いがキャラクターの個性が織り込み済みという前提でなされているので、
前作を知らない人には疎外感があり、ハッキリいって辛いと思います。
平面的な美少女キャラというキャラデザも、個人的にはマイナス評価。
エフェクトの多用も動きがある印象を与えられる反面、
使い方によっては却って動きの乏しさを感じさせるきらいがあります。
各キャラの個性への理解をいかに深められるかが
今後の評価のカギになると思います。