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アニメコラム集「i wish you where here 〜あなたがここにいてほしい〜」

Epi.1 encounter

放映日2001年11月3日

あらすじ

宇宙からきたウィルス「M34」。
それは、感染すると人間がモンスター化し暴動を起こすという、
恐怖のウィルスだった。
国連は「CURE」を組織。
ナノマシンによって強化された人間による「NOA」部隊により、
モンスター鎮圧を秘密裏に行っていた。

主人公・田宮ユウジも「NOA」部隊の一員。
果てしなく続く戦闘にいらだつ彼の前にある少女が現れる。
一見か弱いだけの少女・アイも組織の一員らしいのだが、
二言三言交わしただけのユウジには
アイの正体がまだ分からない。

そんな中、戦闘は激しさを増し、
生存率30%という過酷な状況が出現。
遂に「NOA」上層部は開発途上の新兵器の実戦投入を決断。
新兵器と称して戦場に連れて行かれたのは少女・アイだった・・

感想

パッと見の印象をおおざっぱに書くと、
主人公・ユウジの置かれてる状況が「ガイスターズ」。
少女・アイの役どころやその描写は「アルジュナ」。
戦闘組織がところどころ腐敗してるというリアリティがちょこっと「エヴァ」っぽい、
とそんなところでしょうか
(注:真似してるとか、そういう意味では全然なくて、
見ていない人に分かるようにたとえただけです)。

はじまったばかりでまだ何とも言えないのですが、
戦闘そのものは今のところ特にコレというのはなかったです。
CGをつかったアイの戦闘モードもまんま「アルジュナ」という感じでしたし。
タイトルからしてもユウジとアイの人間的な描写に
重きを置くような感じなのでそちらに期待というところでしょうか。

キャラクターデザインでは、
なんといっても立体的に丸みを帯びた瞳が印象的です。
どちらかというとリアル指向の身体の造形との組み合わせは
人によっては違和感をもたれるのかも知れませんが、
これによって細かい表情が出せれば面白くなると思います。

Epi.2 farewell

放映日2001年12月1日

新兵器(アイの「力」の発動)によって命を救われたユウジは
一時治療に専念することになった。
その間、仲間達はまた出撃するが、
今度はアイの力が発動せず部隊は甚大な被害を被る。
そのことを知ったユウジはアイに厳しい言葉を浴びせる。
実はその時ユウジは新型ウィルス「M35」に感染していた・・

作品の本質としては
ユウジとアイの距離が少し縮まりを見せるという今回。

今回は残念ながら細かいアラが多く目につきました。
一番気になったのはシーンのつなぎ目。
インターネット放送などでは細切れに放映されているせいか、
ところどころ展開がつかみ辛くなる傾向がありました。
ユウジが反逆罪に問われるところや、
隊長が脱走を計るところなど。

反逆罪に問われたユウジがアイを連れて逃げるときに
アイに対して「(バイクに)乗れ!」というところも、
直前のやりとりからすると違和感を覚えました。

今回一番の見所は、
脱走したユウジとアイのバス停におけるシーン(やりとり)だったのですが、
肝心の台詞を遠目のカットにかぶせていたのは、
作品全体の作りが映画を意識しているような割には
従来のアニメのような安直な演出で、
せっかくのキャラクターデザインが生きてないと感じました。
特徴的な瞳を生かした表情の変化で魅せて欲しかったです。

もっとも全てが安直というわけでもなく、
説明的な台詞を極力省いて
キャラデザを生かした表情の演出もありました。
遠目のカットの為の背景の細かさにも好感がもてました。

最後の方でタオが出撃する時の身体と顔の動きが
「アキラ」風に異常な細かさだったのは
タオの心情もよく伝わってきて
見てて面白かったですけど、浮いてるような気もしました。

Epi.3 notice

放映日2001年1月5日

アイを引き連れて脱走を計ったユウジたちNOA隊員たちだが、
結局はアイをCUREに引き渡すことで身の安全を保障されることに。
工藤のつてで、防衛医大に身をおくことになったが、
前の戦闘で黒澤隊長が感染した新型ウィルスが徐々に発症。そして伝染。
ついにはユウジを除く隊員たちがモンスター化してしまった・・。

やはり映画を意識してるような作りで、
アップとロングショットの使い分けが印象的でしたが、
キャラのアップのときはもっとズームを使って、
表情の変化を描いた方がもっと良くなるのではと思いました。

ウィルスが段々と肉体をむしばんでいくカットが何回か挿入されてましたが、
早すぎて分かりにくかったです。
もう少しゆっくりでも良かったのでは。

全体的に色使いが薄めなこともあって、
CGと2Dの融合感は他のTVアニメと比べると、
違和感は低く押さえられています。

( 更新:2002年1月14日 文責:ごま )
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