とある星にロストテクノロジーを探しにやってきたエンジェル隊。
そこは親愛の情として誰彼構わず抱きしめるという「お星柄」だった。
しかも虫や動物を助けると妖精っぽい妙な姿となって抱きしめよう、と「お礼参り」にくる。
うかつに大きい動物を助けようものなら抱きしめられて死んでしまう・・
お礼が相手を抱きしめること、という特殊な状況設定を使ったお話。
「オチが見えた」とフォルテに言わせてからの、
困った状況オンパレードが一番の楽しみどころでしょうか。
お面をかぶって助けた「後始末」を他のキャラにさせるのは、ありがちな展開ではありますが、
お面のデザインが面白かったのが救いで、まあまあ楽しめました。
ミルフィーユの「下へまいりま〜す」とフォルテの鉄拳の組み合わせは面白かったです。
その他、ミルフィーユとフォルテが実際に助けまくるシーンは普通のドタバタ。
むしろ、フォルテが「後始末」の方法をひらめく時の思考回路を映像にした方が、より面白かったのではないでしょうか。
細かい指摘ですが、フォルテはネズミが苦手(第1期第6話)なので、
「ネズミの組体操」のところはそれっぽいリアクションが欲しかったです。
「カサネギ氏格言集」ディスクの回収任務のため、崩壊寸前の惑星「カサネギ」やってきたエンジェル隊。
ディスクのある政府庁舎の外で一人見張り役をさせられたミルフィーユの側にかわいらしいリスが。
よそ見をしているうちにミルフィーユの頭が門柱にあいた隙間にはさまり抜けなくなってしまった。
回収を終えた他の四人がミルフィーユ救出にあたるが惑星崩壊が刻一刻と近づいてきて・・
初めてのツインスター隊抜きとなった今回の話。
ミルフィーユ救出に奮闘(?)するエンジェル隊の面々の作戦の数々が馬鹿馬鹿しくて笑えます。
特に、油つけすぎで自分が滑ったり、「今度はごま油で」と真顔で言ったりの蘭花が面白かったです。
「爆走青雲脚」のところで下ネタを出すのは微妙なところ。
少なくともミントに台詞でツッコミを入れさせずに、表情の変化だけでサラリと描いた方が良かったと思います。
ネタそのものは面白かったのですが、
ネタが先行しすぎてキャラクターの性格や設定への考慮の欠如が見受けられたのが残念。
ネタの組み合わせでは「フォルテ→火山の噴火、ミント→惑星破壊砲」に大いに違和感を感じます。
この組み合わせは逆の方が良かったのではないでしょうか。
そうすれば旧作にある「背中から銃砲がいくらでも出てくるフォルテ」という笑いネタを踏襲できます。
「これで、み〜んなイチコロ」とでも言わせればなお良し。
ミントにドラえもんもどきをやらせるより、よっぽど「GA」らしくなると思うのですが。
ミント→火山の噴火、というお粗末なアイデアも本編同様に崩壊が迫ることでの錯乱で説明がつきます。
そもそも、今シリーズでは安易な「他作品のパロディ」をやたら使いすぎていて、うっとうしい事この上ないです。
なにも他作品ネタに頼らずとも「GA」の面白さは十分だせるはずです。
ミルフィーユを見張りに置いていくという場面設定は完全な作り手のご都合主義。
「強運の持ち主のミルフィーユを何故連れていかない?」
と旧作を見ている誰もが思ったことでしょう。
この展開のために大気圏突入シーンでドジっぷりをアピールさせていましたが(正に「♪姑息な手段」byED)、
もっと説得力のある理由づけを考えるべきでした。
細かいところでは、紋章機のコクピットに全員乗っているシーン。
第2期第3話では荷物室にミントがいるシーンがあるので、
「狭いのが嫌なら荷物室に」「荷物室はもっと嫌」という会話を入れておけば良かったと思います。
それから、3人が焦りまくっているところで一人手持ちぶさたな(というか動いていない)ヴァニラにも違和感。
せめてミルフィーユを引っ張り続けるカットにして欲しかったです。
あと、紋章機が全機整備中というのも・・。
ヴァニラの後ろ髪がドリルに変形するのはネタとしては反則ですが、
第3話の「勝ちにいきます(ピース)」のような、ウケ狙いの台詞やポーズがなかったのは良いセンス。
「枝毛」というオチも悪くなかったので許せるネタかと思います。